
メキシコ初の女性大統領クラウディア・シェインバウム氏が街頭で男から性的な嫌がらせを受ける事件が発生した。
5日(現地時間)の報道によると、シェインバウム大統領は前日、メキシコシティ中心部の政府庁舎近くで、酒に酔った男から性的な嫌がらせを受けた。
X(旧ツイッター)に拡散した映像には、男がキスを試みるように体を傾け、シェインバウム大統領の体に手を伸ばす場面が記録されていた。同大統領は表情を崩さずに振り返り、男の手を押し戻した。
映像の男はその後、警察に逮捕された。シェインバウム大統領は5日の記者会見で、今回の行為は「すべての女性に対する攻撃だ」とし、加害者を告訴する方針を明らかにした。
続けて同大統領は「私が女性として経験したことだが、同時にこの国の多くの女性が直面してきた現実でもある。大統領に就く前、学生だった頃にも同様の出来事を経験した」と述べた。
メキシコは男性優位の社会構造が根強く、シェインバウム大統領は昨年6月、同国憲政200年の歴史で初めて女性として大統領に当選した。今回の事件は、いかなる女性も性的な嫌がらせの危険から完全に免れていない現実を浮き彫りにしたと指摘されている。
現地メディアボルカニカスのカタリア・ルイス=ナバロ記者は「多くの男性は、たとえ相手が大統領であっても触れる権利があると信じている。これこそが父権制の現実だ」と述べた。
一方、月刊誌エトセテラ・ブックスのアレハンドラ・エスコバル編集長もXで、「大統領は『いかなる男性も、女性の同意なしにキスや接触を行う権利はない』という明確なメッセージを示すべきだ」と述べ、「今回の出来事が補佐官への教訓となることを望む。大統領がこのような形でさらされることは許されない」と指摘した。














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