
ロシアとウクライナの戦争など国際情勢が不安定化するなか、核兵器保有国が核戦力の近代化を加速させていることが明らかになった。スウェーデンのシンクタンク、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は8日(現地時間)に公表した「SIPRI年鑑2026年版」で、核兵器を保有する9カ国すべてが核戦力の近代化と増強を進めているとの見方を示した。SIPRIが言及した9カ国は米国、ロシア、中国、イギリス、フランス、インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエルだ。
SIPRIによると、9カ国が保有する核弾頭数は2026年1月時点で1万2,187発となり、前年より54発減少した。国別では、米国が5,177発から5,042発、ロシアが5,459発から5,420発へと減少したが、これは両国が退役した核弾頭の解体を進めたためとしている。一方、中国は600発から620発、フランスは290発から370発、インドは180発から190発へ増加した。特に北朝鮮については、前年の50発から60発へと上方修正された。
ただし、これらは実戦配備されたものではなく、保管・備蓄状態にある核弾頭で、有事の際には発射システムへの移送やミサイルへの搭載などの追加作業が必要になる。SIPRIは「北朝鮮の核兵器の状態や能力には依然として大きな不確実性がある」とし「北朝鮮は最大90発分の核弾頭を製造できる量の核分裂性物質を生産している可能性がある」と分析した。

世界の核弾頭数は減少も、実戦配備能力は強化
このように世界全体の核弾頭数は前年からわずかに減少したものの、それが核軍縮を意味するわけではない。米国とロシアが老朽化した核兵器を解体した影響によるもので、実際には即応可能な実戦配備弾頭や備蓄弾頭は増加傾向にあるという。
SIPRIは「核弾頭の解体速度は鈍化する一方、新たな核弾頭の配備は加速している」と指摘し、今後は総数の減少傾向も反転する可能性があるとの見方を示した。
SIPRIと米国科学者連盟(FAS)の核兵器専門家であるハンス・M・クリステンセン氏は「核保有国が軍縮の約束を履行しない、あるいは放棄する兆候が強まっている」とし「各国が核戦力の強化を進めることで新たなリスクが生じ、軍拡競争を助長している」と警鐘を鳴らした。
















コメント0