
ロシアが5月の1か月間で、約10億5,800万ドル(約1,694億9,200万円)の経済的損失を被ったという主張が出てきた。ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官は8日(現地時間)、「ウクライナが深層打撃作戦を通じて、先月の間にロシアの軍需産業、エネルギーおよび燃料インフラの目標111か所を攻撃した」とし、「今回の作戦でロシアに与えた直接的および間接的な経済的損失は約10億5,800万ドルに達する」と主張した。
シルスキー総司令官によると、ウクライナ軍は首都モスクワとその近隣地域の軍需産業施設および燃料・エネルギー施設など複数の目標を同時または順次攻撃し、この過程でドローン(無人機)やミサイル、特殊部隊など複数の手段を組み合わせて敵の防空網を混乱させたり、対応を困難にさせたりする「同時多発的な攻撃」を実施したという。彼は「今回の成果は、ウクライナが前線をはるかに超えた地域でもロシア軍にかなりの損失を与える能力を証明したことにある」とし、「軍需産業とエネルギー・燃料インフラの他にもロシアの軍事目標に対する数千件の効果的な攻撃を敢行した」と説明した。
ウクライナ軍無人システム部隊は5月の1か月間で8万8,000個以上の目標を攻撃し、3万500人以上のロシア軍を無力化したとされる。
ロシアは今年に入ってから戦争の長期化に伴う兵力不足と本土を直接攻撃するウクライナの戦術変更により、ずっと不利な戦況から抜け出せずにいる。ウクライナ軍は先月、ロシア軍が占領したよりも多くの地域を奪還した。これはウクライナが2023年に反撃に出て以来、ロシアが純粋な領土損失を記録した初めての事例でもある。
ウクライナ軍当局によると、ロシア軍は5月にウクライナの領土約130㎢を占領したという。これは4月に占領した150~160㎢よりも減少した数値だ。同じ期間、ウクライナ軍は約250㎢に達する地域でロシア軍の陣地を奪還または排除し、約120㎢の領土で優位を確保したとされる。

ウクライナメディアのユナイテッド24は「このような変化は前線でロシア軍の戦闘活動が大幅に増加しているにもかかわらず発生した」と評価した。実際、ウクライナ軍参謀本部は5月の1か月間で計7,008件の戦闘が発生したと報告した。これは4月の5,085件に比べて37%増加した数値だ。5月の戦闘の中で最も激しかった日は26日で、この日1日だけで317件の交戦が記録された。
ウクライナは現在、このような戦況に大いに勢いづいている。ウクライナのミハイロ・フェドロフ国防相は「我々はロシア軍が占領した領土1㎢あたり最低200人のロシア軍の死傷者を発生させることを目標にしている」と述べた。続けて「ロシアが領土を拡張する過程で、3月には㎢あたり254人、4月には179人の死傷者が発生した」とし、「この数値はロシアの攻勢作戦に対する消耗的な負担が大きくなっていることを示している」と強調した。
さらに、ウクライナに対する国際社会の支持が続いている。7日、英国・フランス・ドイツの首脳とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はロシアに即時的・全面的な休戦を呼びかけ、ウクライナとロシア間の直接対話を支持する共同声明を出した。
英国首相官邸が公開した共同声明で4か国の首脳は「米国と欧州が積極的に参加するウクライナとロシア間の直接対話提案を支持する」とし、制裁で凍結されたロシアの資産はロシアが戦争被害を賠償するまで凍結しておくべきだという立場も再確認した。一方、イランとの戦争に足を取られている米国のドナルド・トランプ大統領は、ロシアとウクライナの戦争について「彼らが自分で解決すべきだ」という立場を示した。
5日(現地時間)、トランプ大統領は米ホワイトハウスで記者たちからロシアとウクライナの大統領が米国の仲介なしに直接対話をすることを望むかという質問に「反対しない。彼らが自分で解決するようにさせろ。すべてがうまく解決すると思う」と答えた。これはトランプ大統領が大統領選挙運動前後に、自分が大統領だったらまたは自分が大統領になるなら24時間以内に戦争を終結させることができると主張していたこととは正反対の態度だ。
一方、ゼレンスキー大統領は4日、ロシアのウラジミール・プーチン大統領に送った公開書簡で「ロシアが疲弊すれば変化が訪れる」と警告した。これは戦争と経済難でロシア社会が消耗するたびに体制変化が起こったという歴史的教訓を想起させるものと解釈される。
















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