
米国がイランの凍結資産を、湾岸地域の同盟国の戦争被害の復旧に活用する案を検討していることが明らかになり、イランが強く反発した。終戦交渉の最大の争点として浮上した凍結資産の問題が、再び両者の対立の核心として浮上している。
ロイター通信によると、イランのカゼム・ガリババディ外務次官は8日(現地時間)「X(旧Twitter)」を通じて「イランの資産は、ワシントンの戦利品でもなければ、同盟国のための賠償の基金でもない」と述べたという。
ガリババディ次官は、米国がイランの資産を湾岸地域の国々の戦争被害の復旧に使う案を検討しているとの報道について「これらの国々は、賠償を要求する立場にはない」と主張した。
これに先立ち、ロイター通信は、米国政府が今後、イランの攻撃で被害を受けた湾岸の同盟国の再建や復旧を支援するため、イランの資産を活用する案を検討していると報じた。
報道によると、スコット・ベセント米財務長官は、イランが湾岸諸国に与えた被害の規模を算定するよう実務者に指示したという。米国は、今後発生する被害だけでなく、すでに発生した被害の復旧の費用にも、イランの資産を活用する案を検討しているとされる。
イランは戦争の期間中、クウェートやバーレーンなど湾岸地域の米軍基地や、米国・イスラエル関連の施設を狙って、ミサイルやドローンの攻撃を行った。7日にも、イランはクウェートとバーレーンに駐留する米軍基地に向けて弾道ミサイルを発射した。米国は6発を迎撃し、残りの1発は目標に到達しなかったと発表した。クウェートは、一部で物的な被害が発生したが、人的な被害はなかったと説明した。
ガリババディ次官は、米国がイラン政府の同意なしに資産を押収したり、移転したりした場合、国際法の違反になると警告した。
ガリババディ次官は「イラン政府の同意のない資産の押収や移転、配分は、新たな国際法の違反行為となる」とし「米国は交渉を望むと主張している状況で、自ら責任を負うことになる」と主張した。続けて「そうした措置が現実のものとなれば、イランは適切な対応に乗り出す」と付け加えた。
今回の論議は、米国とイランが終戦に向けた了解覚書(MOU)の交渉を進めるなかで起きた。
現在、イランは米国に凍結資産の一部の解除を求めている。イランは終戦の合意の前提条件として、数十億ドル規模の凍結資産の返還や、米国・国際社会による制裁の解除、ホルムズ海峡での影響力の承認などを要求している。一方、米国は凍結資産を戦争被害の復旧の財源として活用する案を検討しており、両者の立場の違いがさらに広がる雰囲気だ。
ガリババディ次官は、むしろ一部の湾岸諸国が、米国とイスラエルの対イラン軍事作戦に協力したとして、反論した。ガリババディ次官は「一部の域内の国々は、自国の領土や施設を、イランへの攻撃のために提供した」とし「賠償を要求するのではなく、イランが被った被害を全面的に賠償すべきだ」と主張した。















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