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「裏切りは誰だ!」トランプ陣営がエプスタイン文書で真っ二つ、内戦の火種に

有馬侑之介 アクセス  

エプスタイン・ファイル公開を巡る対立が爆発

引用:depositphotos
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ドナルド・トランプ大統領の就任から1年も経たないうちに、これまで堅固に見えた「MAGA(アメリカを再び偉大に)」陣営内部の亀裂が明らかになっている。18日(現地時間)、米下院で億万長者性犯罪者ジェフリー・エプスタインとトランプ大統領の関連性が言及される文書(「エプスタインファイル」)公開に関する採決で、大規模な離脱票が予想されるのも、この亀裂の一部だ。

MAGAは狭義にはトランプ個人へのファンダムだが、広義にはトランプ政権を支える保守陣営全体を包括する概念だ。米メディアはMAGAに6つの異質な派閥が存在すると見ている。「反移民・文化戦争強硬派」「伝統保守・キリスト教右派」「親企業・親市場エリート」「国防タカ派」「オンラインインフルエンサー集団」「トランプ個人への忠誠派」などだ。彼らはトランプ大統領という軸の下に一時的に結合した連合体だったため、政権発足から1年も経たないうちに経済・貿易・対外介入・移民問題などの問題ごとに亀裂が表面化しているという。「アクシオス」は「誰が本当のMAGAなのかを巡る内部の純粋性テストが深刻化している」と分析した。

エプスタインを巡る対立の噴出

エプスタインファイル論争はMAGA内部の対立を浮き彫りにした代表的な事例だ。服役中に自殺したエプスタインを巡って保守層では「既得権有力者の性接待リスト」があるという噂が絶えなかった。自らを「ディープステート(連邦政府内の既得権集団)」の犠牲者として描いてきたトランプ大統領は、前回の選挙期間中に「当選したらすぐにエプスタイン・ファイルを公開する」と言い、大きな支持を得たが、当選後には非公開に方針を変えた。

これに対して保守論客の前FOXニュースアンカー、タッカー・カールソン氏は「私が票を入れた米国政府が『事件終了。口を閉じろ、陰謀論者だ』という反応を示したのは本当に衝撃的だ」と述べた。一時は「最も忠実なMAGAの女戦士」と呼ばれていた共和党下院議員のマージョリー・テイラー・グリーン氏はエプスタイン・ファイル公開を要求したが、トランプ大統領から「極左に転向した裏切り者」と非難された。

トランプ大統領はファイル公開に反対していたが、採決を前に突然「公開に賛成票を投じろ」と立場を翻した。これは共和党内部の反発をもはや制御できないためだという解釈がある。大規模な離脱票が予想される中で、トランプ大統領が先に「公開賛成」に転じ、採決の敗北による政治的打撃を最小限に抑えようとしたという分析だ。

 引用:depositphotos
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移民、対外介入を巡る路線衝突

6月(現地時間)、米国がイランの核施設を直接攻撃した際もMAGAの孤立主義・非介入主義陣営は強く反発した。9月に殺害された若い右派活動家チャーリー・カーク氏などは「海外戦争に巻き込まれない」と言っていたトランプ大統領が「アメリカ・ファースト」公約を覆したと正面から批判した。一方、リンジー・グレアム上院議員など伝統的共和党タカ派はトランプを支持した。同じ右派内部でも米軍の対外介入の是非を巡る路線衝突が起きたということだ。

ガザ地区情勢への対応を巡ってもMAGAは伝統的共和党・キリスト教右派の親イスラエル陣営と、反イスラエル感情が混ざった孤立主義陣営に分かれた。ユダヤ系の保守インフルエンサー、ローラ・ルーマー氏はイスラエルの軍事行動を積極的に擁護し、孤立主義陣営から「偽MAGA」と攻撃を受けた。逆にマージョリー・テイラー・グリーン議員などはガザ地区の民間人被害を理由に米国の介入反対を公開表明し、親イスラエル陣営と衝突した。

トランプ大統領が就任した当時、海外からの専門研究者の長期滞在のためのH-1Bビザを擁護すると、テスラ最高経営者(CEO)のイーロン・マスク氏を筆頭にしたシリコンバレーの親企業・親市場右派は積極的に支持したが、前ホワイトハウス上級顧問スティーブ・バノン氏など孤立主義陣営は激しく反発した。今月初め、トランプ大統領が「FOXニュース」のインタビューで「米国の大学に60万人の中国留学生を受け入れる」「留学生数を減らすと米国の大学は潰れる」と主張すると、保守インフルエンサーのローラ・ルーマー氏などは「中国留学生はスパイであり、米国人の仕事を奪う」と批判した。フロリダ州の共和党政治家アンソニー・サバティーニ氏は「この政策は狂っている。こうしていけば中間選挙で大敗するだろう」と述べた。逆にトランプが9月にH-1Bビザに10万ドル(約1,570万6,131円)の手数料を課す政策を発表した際は、シリコンバレーの親企業右派が強く反対する事態が起きた。

中間選挙でのMAGA内戦の可能性も

専門家は「右派陣営でトランプ大統領とMAGAが占める絶対的な比重を考慮すると、今明らかになっている亀裂をすぐに『トランプに対する集団離脱』と見るのは難しい」と診断する。ただし、対立が蓄積されるほどトランプ大統領以降を巡る「ポスト・トランプ」競争が早期に引き起こされる可能性が高いという分析が提起されている。2026年中間選挙が近づくにつれて議員の統制はさらに難しくなるという見方も出ている。同じ選挙区でも親トランプ候補、伝統的共和党右派、対外介入反対派、テック(技術)右派などがそれぞれ異なる旗を掲げて選挙に飛び込み、共和党の選挙自体が「MAGA対MAGA」内戦に発展する可能性があるということだ。

有馬侑之介
arimay@kangnamtimesjp.com

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