
台湾介入論争で中国と日本の外交関係が悪化の一途をたどる中、ある中国人観光客が日本の寺院で偽札をこっそり入れる動画が後になって知られ、批判を浴びている。
香港の「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」によると、今月ソーシャルメディア(SNS)にある中国人男性が東京の寺院浅草寺を訪れ、「あの世のお金」として知られる偽札(紙銭)を賽銭箱に入れる動画が拡散した。
浅草寺は東京台東区浅草にある寺で、東京で最も古く大きい寺院だ。東京市内にあり、多くの観光客が訪れる名所でもある。
ここを訪れる参拝者は100円を箱に入れ、竹筒に入った100本の竹の棒を引いて運勢を占う。この棒に書かれた数字を探し、その数字に該当する運勢を見る仕組みだ。

この男性は「68」を引いて「吉」と書かれた運勢を受け取ったが、これは「幸運」という意味だった。
これに対しこの男性は「日本の幸運の棒は中国人に祝福をもたらさない。我々中国人は我々自身の幸運を持っている」と言いながら、包みから紙銭を取り出し賽銭箱に入れた。
中国で紙銭は故人があの世でお金に困らず、よく暮らせるように願う気持ちから葬式などで燃やす偽札だ。

この動画を撮影したこの男性の友人は「悪魔を騙している最中だ」と言った。中国では第二次世界大戦中に中国を侵略した大日本帝国をしばしば「悪魔」と呼ぶことがある。
該当動画の原本を見つけることができず、この動画がいつ撮影されたのか、またはいつ投稿されたのかは分からなかったとSCMPは伝えた。
しかし動画が拡散すると、中国を含むネットユーザーからの批判が相次いだ。

ネットユーザーは「あの世のお金で祝福を求めるなんて、本当にバカだ」、「あの世で幸運を得ようとしてあの世のお金を使ったのか」と皮肉った。
あの世のお金は故人のために祈る時だけ使うため、生きている自分の幸運を祈るために、あの世のお金を使ったこの男性が愚かだという指摘があった。
特に中国では、このあの世のお金を家に置くと運が悪くなるという信念があり、ましてや旅行の際に持って行ったり、幸運を祈る時にあの世のお金を使うと逆に不運になるのではないかということだ。
別のネットユーザーは「彼が運勢を引いて賽銭の代わりに偽のお金を入れたのは明らかに違法行為だ」とし、処罰対象だと指摘した。
特に「こういう人たちのせいで世界中の人々が中国人を悪質な観光客だと思うようになる」という批判が多かった。
高市早苗総理が7日に「台湾有事介入」を示唆する発言をした後、中日両国関係は急速に悪化した。
中国が日本旅行や留学自粛令を出した後、27日現在、中国航空会社の日本行き航空便904便の運航が中止された。
また日本の歌手の中国公演や日本映画の公開がキャンセルされる事例が続いている。













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