父親が異なる双子が生まれることはあり得るのか。極めてまれだが、実際に起こり得る現象である。
ナイジェリアのメディア『ヴァンガード・ニュースペーパーズ』は最近、同じ子宮から生まれたにもかかわらず父親が異なる異卵性双子の事例を報じた。

この現象は「異父受精(heteropaternal superfecundation)」と呼ばれるもので、「異父(heteropaternal)」は「父親が異なる」ことを、「受精(superfecundation)」は「同じ月経周期内で2回以上受精が起こる」ことを意味する。
つまり、1つの月経周期の間に2つ以上の卵子が排出され、女性が短期間に異なる男性と関係を持った場合、それぞれの卵子が別々の男性の精子と受精することで、双子でありながら父親が異なる可能性が生じる。この現象は一般的に、最初の性交後数時間から最大4日から5日以内に発生する可能性があるとされている。
英国王立産婦人科学会のバージニア・ベケット氏は、「女性が短期間に複数の男性と関係を持ち、双子を妊娠した場合、2人の父親が異なる可能性は十分にある」と指摘した。
実際、2011年に米国『NBCテレビ』の生放送トーク番組『モーリー・ショー』では、肌の色が異なる「黒人と白人の双子」が登場し話題となった。当時、ある米国人女性が不倫疑惑を晴らすために公開の場でDNA鑑定を受けたところ、双子のうち1人だけが夫の子であることが判明し、逆に不倫の事実が明らかとなった。
番組スタッフは「双子のジェイラとジュリアスのうち、ジェイラだけがホセの息子であり、ジュリアスには別の生物学的な父親がいる」と発表し、大きな衝撃を与えた。
ただし、この現象は極めてまれにしか起こらず、多くの場合、親子鑑定の過程で偶然発見されるため、実際の発生頻度を正確に把握することは難しいとされている。













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