
マレーシアのある「男性専用」施設で医師や検察官など社会的地位の高い職業の者を含む男性202人が裸で逮捕され、そのうちの多くが釈放されたと30日(現地時間)、『THE STAR』など現地メディアが報じた。
報道によると、マレーシア警察は28日午後8時頃、首都クアラルンプール市内のラジャ・ラウト通りにある男性用施設を対象に『連邦直轄地イスラム宗教局(JAWI)』と合同で摘発作戦を実施した。 当該施設は2階建てで、ジム、サウナ、スパ、プール、休憩室などを備え、「男性専用の健康・ウェルネス施設」を装っていたが、実際には「性行為を目的とした場所」として運営されていたことが判明した。 利用客は最初の登録料10リンギット(約377円)を支払い、利用するたびに利用料金として35リンギット(約1,320円)を支払っていた。 施設は退社後の安らぎを求める男性を主な顧客として午後5時から深夜まで営業し、SNSを通じて宣伝していた。施設はこのような手法で8か月間営業していたとされている。 「男性利用客の非道徳的な活動の疑いがある」との通報を受けた当局は、2週間の情報収集と監視を経て当該施設を抜き打ち調査した。

その結果、19歳から60歳までの男性202人がマレーシア刑法「第377B条(非自然的性行為関連の罪)」違反の容疑で逮捕された。マレーシアの現行法では「男性の生殖器を他人の肛門や口に挿入する行為」を合意の有無にかかわらず処罰できると定めている。これは同性だけでなく異性間の関係にも適用される可能性がある。ただし、実際の適用例はほとんど同性愛者を処罰するために利用されているとされている。 逮捕された202人のうち17人は公務員で、医師、上級検察官、行政官・外交官、教師なども含まれていた。また、マレーシア人だけでなく韓国人、中国人、インドネシア人、ドイツ人なども含まれていたと伝えられている。
202人のうちムスリム80人については『JAWI』が「シャリーア(イスラム法)刑法29条(公共の場での不適切行為)」を適用した。宗教の自由はあるが、憲法上イスラム教を国教と定めたマレーシアではムスリム国民に対しては一般刑法よりもシャリーアが優先的に適用される。 現地メディアは30日の続報で、拘留されていた男性のうちマレーシア人171人は逮捕状請求が却下されて釈放されたと伝えた。外国人31人は2日目も拘留状態にあると伝えられている。マレーシアの裁判所は請求が遅れたという理由で逮捕状を発行しなかった。 警察関係者は「性的搾取、売春などの関連犯罪には必ず被害者が存在するはずだが、拘留者の中で誰も自分が被害者だと主張しなかったため、この事件の捜査が進展しなかった」と述べた。200人以上の逮捕者に対する警察の個別の取り調べが迅速に進まなかったため、逮捕状の請求が遅れたとされている。













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