ドナルド・トランプ米大統領が、自身に関連する暗号資産（仮想通貨・コイン）である「トランプコイン」で利益を得ているという主張に対し、直接反論した。
トランプコインは、トランプ大統領の公式仮想通貨として、大統領就任直前に公開された。5日午後5時50分（日本時間）時点で、1か月前比約20%上昇の11.15ドル（約1,610円）を記録。過去最高値は44.19ドル（約6,384円）だったが、現在はそれを大きく下回る。それでも市場での関心は依然高い。
暗号資産分析企業チェイナリシスによると、このトークンは公開から2日で支援者に90万ドル（約1億3,002万7,801円）の手数料収入をもたらした。
特にこのトークンの大口保有ウォレットは、CIC Digital LLCとFight Fight Fight LLCの2社が管理している。この2社はトランプ大統領のNFTコレクションを運用する主体と同一で、トランプコイン全流通量の80%を保有しているとされる。
これに対しトランプ大統領は、最近のNBCニュースのインタビューで「私は何の利益も得ていない」と述べ、「コインの価格も見たことがなく、金銭的利益があるとすれば、それは付随的なものに過ぎない」と語った。
さらに「私が株を持っていて、私の功績で株価が上がれば、それが利益を得たことになるのか」と反問した。
コインデスクなどによると、ホワイトハウスはトランプコイン保有者の上位220名を招待し、大統領との晩餐会を計画している。これは、暗号資産市場におけるトランプコインの象徴性とファン層を強化する政治戦略と解釈される。
また、トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏は、2025年にトロントで開催される暗号資産イベント「コンセンサス」に主要講演者として参加予定だ。