火鍋を食べていたら空から猫が落ちてきた?
朝晩はまだ肌寒いこの季節、爽やかな風を感じながら屋外で楽しむディナーは、短い春と同じく貴重なものだ。
しかし、野外であっても頭上を覆うテントは必須だろう。思わぬところから猫が落ちてくることがあるからだ。
中国メディア「网易(ネットイース)」の報道によると、メーデーで賑わっていた2日、中国のある路上レストランのテーブルで、煮立つ火鍋の鍋に野良猫が突然落下したという。
その際、火鍋を食べていた9人の客がやけどなどのけがを負い、衣服や携帯電話にスープが飛び散るなど、現場は阿鼻叫喚の状態となった。

店主は事故直後に状況を収拾し、被害のあった客らに補償として約6万元(約119万円)を支払ったという。また、同様の事故を防ぐため、屋外にキャノピーテントを設置した。
この日、思いがけず火鍋に落ちた猫は四肢にひどいやけどを負い、遠くへ逃げられずに店の近くで店主に発見された。
店主は「近所の野良猫かもしれない」とし「飼い主がいる可能性もあるが、まずは命を救うことが最優先ではないか」と考え、動物病院に連れて行ったという。
当初、店主は自費で猫の治療を行ったが、辣油まみれの白猫を見て事情を察した動物病院側は、治療費を全額返金した。
この猫は足裏のやけどと軽度の骨折が見つかったものの、重症ではなかった。辣油で染まった毛を全て剃るなど簡単な処置を受けた後、無事退院したとのことだ。
病院から退院した猫は店主に引き取られ、「ラオドンジエ(中国語でメーデー)」という名前を授かった。
店を大混乱に陥れ、治療までしてもらった猫は、恩返しとばかりに店のマスコットとなり、今では客を呼び寄せているという。