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2025年06月28日土曜日
ホームニュース「あきらめていない」…トルコがF-35復帰を狙う理由と、トランプが握る“裏口交渉”の実態

「あきらめていない」…トルコがF-35復帰を狙う理由と、トランプが握る“裏口交渉”の実態

レジェプ・タイイップ・エルドアン・トルコ大統領はドナルド・トランプ米大統領とF-35戦闘機導入問題を協議した。トルコは米国主導の西側軍事同盟・北大西洋条約機構(NATO)の加盟国でありながらロシア製兵器S-400を導入し、米国との軋轢でF-35共同開発プログラムから排除された経緯がある。

トルコ国営TRTハベル放送は26日(現地時間)、エルドアン大統領がオランダ・ハーグで開かれたNATO首脳会議を終え 「我々はF-35を諦めていない」と語ったと報じた。

引用:YouTube
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エルドアン氏は帰国機内で記者団に対し、首脳会議を機にトランプ大統領と会談しこの問題を協議したと明かした。「技術面での協議が始まり、進展が見込まれる」と述べ 「既に14億ドル(約2,020億円)を投資している」と強調した。

さらにエルドアン氏は「友人であるトランプ大統領と生産的な会談を行い、二国間関係からNATOのパートナーシップ、地域・国際課題に至るまで幅広いテーマを議論した」と付け加えた。

引用:米空軍
引用:米空軍

トルコはF-35を100機購入する予定だったが、2019年にS-400防空ミサイルを導入したことで米国との関係が悪化した。F-35とS-400を併用すると、F-35のステルス性能を示すレーダー反射断面積や電子信号などの機密情報がS-400経由でロシアへ漏れる恐れがあると米側は警告した。

これを受け、米国は「敵対勢力に対する制裁を通じた対応法」(CAATSA)に基づきトルコをF-35共同開発プログラムから排除し、F-16輸出も停止した。その結果、F-35を補完する軽戦闘機として計画されていた国産機TFカーン(KAAN)は急きょ第5世代戦闘機相当へ開発目標が引き上げられた。

米国は昨年1月、トルコがスウェーデンのNATO加盟を承認した後に初めてF-16追加売却を許可した。今年1月に発足したトランプ政権はウクライナ戦争終結交渉やシリアを含む中東情勢への対応でトルコとの連携을強化している。

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