イングランドの名門クラブ、リバプールFCが、世界屈指のストライカーと称されるアレクサンダー・イサク（ニューカッスル・ユナイテッド）の獲得に向けて、1億2,500万ポンド（約245億円）の移籍金を準備していると報じられた。この金額はプレミアリーグ史上最高額にあたり、移籍市場を大きく揺るがしている。
リバプールは今夏すでにドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツ（元レバークーゼン）を同額で獲得しており、世界全体でも6番目に高額な取引として注目を集めた。そこにさらにイサク獲得を重ねる形となれば、今季の「史上最強補強クラブ」の地位を確固たるものにすることになる。
数週間前までは、アーセナルもイサク獲得を狙っていたが、交渉が進展せずビクトル・ギェケレシュ（元スポルティング）にターゲットを変更。一方でイサクは突然リバプールへの移籍を希望し、状況は一変した。
サッカー界の信頼筋であるファブリツィオ・ロマーノ氏は「イサクはすでにニューカッスル退団を決断し、リバプール入りを待っている。個人合意は障害にならない」と伝えており、フローリアン・プラッテンベルク氏も「2031年までの口頭合意が成立している」と補足している。
スウェーデン出身のイサクは昨季、公式戦33試合で27得点6アシストという圧巻の数字を記録した。192cmの長身と高い身体能力、空中戦の強さ、精度あるキック、ポストプレーまでこなす万能型で、現代サッカーに理想的なCFと評されている。
今夏のリバプールはウーゴ・エキティケ（7,900万ポンド・約155億円）、ミロシュ・ケルケズ（4,080万ポンド・約80億円）、ジェレミー・フリンポン（3,500万ポンド・約69億円）らを獲得済みで、イサクが加わればプレミア屈指の攻撃陣が完成する。特にエキティケとの2トップは新たな武器になり得る。
クラブのユース出身であるトレント・アレクサンダー・アーノルド（現レアル・マドリード）や、ルイス・ディアス（現バイエルン）ら主力が移籍した穴を埋める動きも的確に進んでおり、現在はクリスタル・パレス所属のCBマーク・グエイの獲得も噂されている。
この「超攻勢」の立役者は、復帰したマイケル・エドワーズCEOとスポーツディレクターのリチャード・ヒューズだ。FSG傘下のリバプールを再建する彼らの手腕が、今季の大型補強を実現させている。
リバプールは昨季プレミアリーグ優勝を果たし、モハメド・サラー、ファン・ダイク、アリソン、ライアン・フラーフェンベルフら世界トップレベルの戦力に加え、アルネ・スロット新監督のもと新たな時代を迎えている。
イサクの加入が正式に決まれば、リバプールは欧州最強の座にさらに近づくことになる。
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