
北朝鮮が中国国境付近で核ミサイル基地を運用しているとの分析が発表された。
20日(現地時間)付の米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)』は、米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の報告書を伝えた。
報告書によれば、中国国境から約27キロ、平壌(ピョンヤン)から北西に約146キロ離れた平安北道(ピョンアンブクどう)大館郡(テグァンぐん)新豊洞(シンプン洞)付近に、15〜20か所の高度に要塞化された軍事基地が存在するという。
CSISは「基地には大陸間弾道ミサイル(ICBM)6〜9基と、非公開のICBM移動発射台、移動式起立発射台(MEL)を装備した旅団級部隊が駐留している」と指摘した。
さらに「配備されたミサイルは米本土および東アジア全域を攻撃可能だ」と警告している。
報告書を作成したCSIS韓国主席のビクター・チャ氏は「極めて深刻な兆候だ。ミサイル発射に必要な全施設が近接しており、発射前に阻止するのは困難だ」と述べた。
また「金正恩(キム・ジョンウン)政権下で、北朝鮮は短距離火力を休戦線付近に、長距離火力を中国国境付近に配置している」と分析した。
「新豊洞をミサイル配備地に選んだのは意図的な判断であり、米国による核施設攻撃を警戒した決定だ」と付け加えた。
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