
コストコの四半期決算は市場予想を上回ったが、関税圧力や消費減速への懸念が強まり、株価は下落した。
コストコの6~8月期の売上高とEPSは共にコンセンサスを上回った。今年6月30日以降、エグゼクティブ会員(上位会員)向けに営業時間を延長したことが週次売上を押し上げ、約1ポイントの増加効果があったという。
売上高は861.6億ドル(約12兆7,000億円)で前年同期比8.1%増、純売上高も約844億ドル(約12兆4,000億円)で同8.0%増となり、予想を上回った。ただし既存店売上高は前年同期比5.7%増に留まり、市場予想の6.0%には届かなかった。
来店客数は前年同期比3.7%増、平均購入額は1.9%増加したが、会員更新率はわずかに低下した。
会員費を除く売上総利益率も予想を下回り、関税リスクに加えて人件費の上昇やガソリン販売価格の下落などが重なり、利益率を圧迫したとみられる。
コストコのCFOは、消費者が裁量的支出に依然として慎重な姿勢を示しているとし、経済環境は不透明だと述べた。
専門家は「期待外れの業績に加え、関税圧力や消費減速、大型量販店との競争激化といった懸念が改めて浮き彫りになった」と分析した。
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