
イーロン・マスク氏が率いるAI企業xAIが、150億ドル(約2兆3,601億5,690万円)規模の新規資金調達を進める中、企業価値が従来の2倍以上に膨らんだことが分かった。
Newsisによると、19日(現地時間)ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道で、xAIは今回の投資ラウンドにおいて約2,300億ドル(約36兆1,876億5,100万円)の企業価値の評価を得ることを目指し、最終交渉の段階に入っているという。これは、ソーシャルメディア「X」買収後に公表した1,130億ドル(約17兆7,793億5,000万円)の評価額から、約2倍に跳ね上がった水準だ。ただし、この企業価値が投資前のものか投資後のものかは確認されていない。
AIスタートアップは、モデル学習やサービス拡大のためのインフラ構築に多額の資金を投じており、今後も数兆ドル規模の投資が必要になるとの見方から、継続的な資金調達に乗り出している。
xAIは今年6月、米テネシー州メンフィスに建設される大規模データセンター「コロッサス」の整備を目的に、50億ドル(約7,867億2,208万円)の株式投資と50億ドルの負債を調達した。この際、マスク氏の宇宙企業スペースXが20億ドル(約3,146億8,883万円)を投資したとされる。
また、マスク氏は電気自動車メーカー・テスラがxAIに投資する案にも前向きな姿勢を示してきたが、最近の株主総会では意見が割れ、最終判断は取締役会に持ち越されている。テスラの取締役会議長ロビン・デンホルム氏はWSJのインタビューで「その投資が合理的と言えるのか疑問だ」と述べ「取締役会はまだ必要な精査手続きを進めていない」と語った。
xAIは、ChatGPTと競合するAIチャットボット「Grok」の性能向上を進めるため、オープンAIなどと対抗しつつ数十億ドル規模の資金調達を行ってきた。なお、WSJを保有するニューズ・コープはオープンAIとコンテンツライセンス契約を結んでいる。
WSJはまた、マスク氏が最近、連邦政府との主要業務をひと段落させ、xAIの経営により注力していると伝えている。ただし、ここ数カ月の間に、Xのリンダ・ヤッカリーノCEOをはじめ、XおよびxAIのCFO(最高財務責任者)など多くの幹部が相次いで退社している状況だ。















コメント0