
25日(現地時間)、ロシアのドローン(無人機)がルーマニアの領土深くまで侵入し、北大西洋条約機構(NATO)が戦闘機を緊急出撃させたと海外メディアが報じた。Newsisの報道によると、ドローンはこの日の午前6時28分と7時50分、2回にわたって確認されたという。
アナドル通信社などによると、最初のドローンはルーマニア東部トゥルチャ県上空で探知されたという。ウクライナのビルコヴェからルーマニアの領空に侵入し、キリアベケ方向に移動したとされる。これに対し、ミハイル・コガルニセアヌ空軍基地に駐留中のドイツ空軍「ユーロファイター・タイフーン」戦闘機2機が状況評価のために出撃し、当局はトゥルチャ地域に警報を発令した。
午前7時11分頃、状況は一段落した。タイフーン戦闘機のパイロットらは対象物をレーダーで捕捉したと報告したが、その時点ですでにウクライナ領内に戻っていた。その後、午前7時50分にガラツィ地域で2機目のドローンが追加で確認された。ルーマニア空軍は「F-16」戦闘機を発進させてこれを追跡した。そのドローンはウクライナから約112km離れたプイエシュティ地域で墜落した状態で発見された。
ルーマニアのイオヌツ・モシュテアヌ国防相は「ドイツのパイロット2名に2機目のドローンを撃墜するよう命令が下されたが、燃料不足などで自ら墜落したとみられる」と述べ、「残骸調査の結果、ドローンは無装備だった」と明らかにした。彼はまた、「ルーマニアとNATOの防空システムがウクライナと接する東部国境地域で状況を厳密に注視し、継続的に追跡している」と説明した。
ガーディアンによると、ロシアのドローンのルーマニア領空侵犯は今回で13回目で、先週だけでも3回発生したという。特に今回の侵入はロシア・ウクライナ全面戦争発生以降、最も深くまで入った事例であり、昼間の時間帯に発生したのは初めてだと伝えられた。
ロシアのドローンはモルドバの領空にも侵入した。夜間に6機がモルドバ上空に入り、このうち1機は尾翼にロシアの「Z」マークが描かれたデルタウィング機種で、ウクライナ国境から24km離れたクフレシュティイデジョス村の住宅の屋根に落下した。モルドバ警察は調査の結果、このドローンがウクライナの防空網を攪乱するためのロシアの無装備「ゲルベラ」囮ドローンであり、燃料切れで墜落したとみられると発表した。
9月にはゲルベラ・ドローン21機がポーランドの領空を侵犯した事件があった。西側はこれを故意の侵入と分析した。この事件を契機にNATOは東部前線国の戦闘機パトロールを強化する「イースタン・セントリー」任務を発動した。
















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