
米国軍がベネズエラの船舶を攻撃した後、生存者を殺害するために2回目の攻撃を行ったことは戦争犯罪に該当する可能性があるとの論争が高まる中、米国議会が真相究明のための調査に着手する見込みだ。
『ニューシス』は今月1日、米CNNなどの報道を引用し、ロジャー・ウィッカー米国上院軍事委員会委員長(共和党、ミシシッピ州)が9月2日に発生したベネズエラの船舶攻撃に関する調査を実施する方針だと伝えた。
ウィッカー委員長はCNNとのインタビューで「監視を行い、真相を究明するために努力する」と述べ、「調査の一環として、攻撃当時の音声および映像資料へのアクセス権を確保することが期待される」と語った。
2回目の攻撃で生存者を殺害したことが戦争犯罪に該当するか、との質問には「真実を究明する」と答えた。
ピート・ヘグセス国防長官の全員殺害指示に従い2回目の攻撃を命じたとされるフランク・ブラッドリー海軍提督とも、すぐに通話する予定だと伝えた。
軍事委員会所属のアンガス・キング無所属上院議員(メイン州)は、CNNとのインタビューで「水中にいた生存者を殺害するために2回目の攻撃を行ったという事実が確認されれば、それは明白な戦争犯罪であり殺人行為だ」と強く批判。
指揮系統の上下を問わず議会レベルで関係者と面談するとし、「国防長官がどのような命令を出し、その命令がどのように実行されたのかが争点だ」と指摘した。
上院情報委員会の指導部も来週、ブラッドリー提督から攻撃に関するブリーフィングを受ける方針だ。
マーク・ウォーナー上院情報委員会副委員長(民主党、バージニア州)は、トム・コットン情報委員長(共和党、アーカンソー州)とこの問題を議論中だとし、今週ブラッドリー提督と予備会合を持つ予定だと伝えた。
ウォーナー副委員長はCNNに対し「この問題を徹底的に究明しなければならない」と述べ、トランプ政権が攻撃当時の未編集映像を公開し、2回目の攻撃で殺害された者の状態および身元を確認できるようにすべきだと促した。
ただし、今回の事件が戦争犯罪に該当するかについては、ブラッドリー提督の説明で状況をさらに把握する必要があるとし、言葉を濁した。
民主党下院も違法性に関する調査を推進している。
ハキーム・ジェフリーズ下院民主党院内総務は、ヘグセス長官が今回の事件に明確に関与したとし、下院と上院の委員会が超党派の協力を通じて法違反の有無を調査すると明らかにした。
『ワシントン・ポスト(WP)』は先月28日、情報筋を引用して、ピート・ヘグセス国防長官が9月2日の攻撃時に搭乗者全員を殺害するよう指示し、1回目の攻撃後に2名が生存していたため、作戦を指揮したフランク・ブラッドリー海軍提督が追加攻撃を命じたと報じた。
ドナルド・トランプ米大統領と国防部は当時、ベネズエラの麻薬カルテル「トレン・デ・アラグア」を狙った攻撃だと説明した。具体的な証拠は示されなかった。
ヘグセス長官とホワイトハウスは、2回目の攻撃命令はブラッドリー提督が出したとし、ヘグセス長官の責任を否定している。













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