
ベネズエラの野党指導者マリア・コリーナ・マチャド氏は2025年ノーベル平和賞授賞式に出席することができなかった。ノルウェーのオスロに向かっているとされる彼女は、娘を通じてニコラス・マドゥロ大統領を非難し、闘争を継続する意向を表明した。
「AP通信」、「BBC」、「ガーディアン」などによれば、10日(現地時間)ノルウェーのオスロで行われたノーベル平和賞授賞式にはマチャド氏の娘コリーナ・ソサ・マチャド氏が代理出席し、賞を受け取った。
マチャド氏は娘が代読した受賞の感想の中で「ベネズエラ人として世界に伝えられる教訓は、民主主義のためには自由のために戦う準備ができていなければならないということだ」と訴えた。 彼女はネルソン・マンデラ元南アフリカ大統領、レフ・ヴァウェンサ元ポーランド大統領など非暴力路線を貫いたノーベル平和賞受賞者を挙げ、「民主主義の闘士は道徳的純粋性を持つべきだという期待を受けるが、これは非現実的だ」と指摘し、「どんな民主主義も理想的な環境で運営されることはない」と強調した上で、持論を展開した。
続けてマドゥロ大統領を批判し、「独裁政権下で生きる人々はしばしば困難な選択と不可能な選択の間で決定を迫られる」とし、「長年にわたる醜悪な腐敗、残酷な独裁、絶望から国を解放する闘争を続ける」と述べた。 そして「不当に拘束された数千人が獄門を開けて日の下に歩み出し、彼らのための闘いを止めなかった者たちの懐に抱かれる姿を見ることになるだろう」とし、「自由に向かう長い行進でベネズエラを引き続き導く」と付言した。
海外メディアによると、マチャド氏は10日夕方から11日午前の間にオスロに到着する予定とのことだ。彼女は9日、船便で秘密裏にベネズエラを脱出し、キュラソーに移動した後、どこかでオスロ行きの飛行機に乗ったとされる。 マチャド氏はこの日午前にヨルゲン・バトネス・フライデネスノーベル委員長との電話会談で「私をベネズエラから脱出させるために命を懸けた多くの方々に感謝する」と述べ、「すぐにお会いしましょう」と伝達した。 フライデネス委員長は授賞式で「彼女は出席できなかったが、無事でオスロに来ることを確認できて非常に喜ばしい」と言及した。
この日の授賞式にはハビエル・ミレイアルゼンチン大統領、ダニエル・ノボアエクアドル大統領、ホセ・ラウル・ムリーノパナマ大統領、サンティアゴ・ペーニャパラグアイ大統領などマチャド氏を支持する南米の右派首脳が出席した。 出馬が禁止されたマチャド氏に代わって大統領選に出馬し落選した後、スペインに亡命したエドムンド・ゴンサレス元大統領候補も同席した。
ノーベル委員会は10月10日、ベネズエラの民主主義と人権擁護に尽力した功績を認め、マチャド氏を今年のノーベル平和賞受賞者に決定した。 20年以上前に投票監視活動で政界に入ったマチャド氏は2013年にマドゥロ政権が発足すると、大規模な反政府デモを組織するなど民主化運動を牽引してきた。
昨年の大統領選では野党の単独候補に選出されたが、マドゥロ政権の弾圧により出馬できなかった。前職外交官のゴンサレス候補が代わりに出馬したが落選し、野党は実際にはゴンサレス候補が圧勝した不正選挙だと見なしている。
一方、「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)などの海外メディアによると、マチャド氏が帰国できず、最終的に亡命を選択する可能性も指摘されている。 彼女はノーベル平和賞の日程を終えた後、帰国して闘争を続ける意向を明らかにしているが、マチャド氏の存在を疎むマドゥロ政権が再入国を阻止する場合、帰国が不可能になるという。














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