
アメリカがイランのホルムズ海峡封鎖に対抗する「逆封鎖」を宣言し、一帯に戦雲が漂っている。最悪の場合、ホルムズが「死の海」となるという暗い見通しも出ている。
アメリカ軍は米東部時間の13日午前10時、日本時間の13日午後11時からイランの港に出入りするすべての海上交通に対する封鎖措置を開始すると発表した。ただし、第三国の港に向かう船は妨害しないと付け加えた。イランを締め付けながら公海は開放する「ピンポイント封鎖」だ。
これはイラン産原油を輸出するために使用されるタンカーや、今後イランに武器または物資を提供する可能性のある中国・ロシアなど第三国の船舶を遮断することが目的だと強調された。一方で湾岸諸国や日本、韓国などエネルギー輸入国の反発を抑えようとする狙いとも解釈される。
「航行の自由」という国際法上の正当性を先取りし、逆に海峡を私物化するイランを「国際法違反者」として烙印を押し孤立させようとする高度な外交戦略が垣間見える。
アメリカは先週末パキスタンで行われた終戦会談が「合意なし」で終わったため、この海上封鎖カードを切った。イラン経済の息の根を止め、戦争継続能力を弱体化させる狙いだ。
今後のシナリオ三つ…条件整備後、決定的作戦に出るか
今後展開されるシナリオは▲イランの屈服 ▲全面対決 ▲国際戦への発展の三つだ。
イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)海軍司令部が「敵が一度でも誤判断すれば、海峡は彼らを飲み込む死の渦になる」と明言したため、第一のシナリオが現実化する可能性は現時点では低い。
代わりにアメリカとイランが全面海戦に突入するか、アメリカ海軍とイランの港への進入を試みる第三国船舶が衝突するシナリオが展開される場合、ホルムズ海峡はまさに「死の海」となる可能性がある。
海上封鎖自体が重大な軍事行動であるという点も暗い見通しを裏付けている。
海上封鎖は戦時または準戦時状況で海軍を動員して敵国の軍艦や商船の通行を遮断することによって敵国の補給路を断つ措置だ。封鎖される側の立場からはそれを「戦争行為」と見なす場合が少なくない。国際法上も戦争行為と見なされる。
アメリカ軍は第一次世界大戦、朝鮮戦争などで海上封鎖を実施したことがあり、ジョン・F・ケネディ政権時の1962年10月「キューバ危機」の際、海上封鎖という表現の代わりに「海上隔離」を意味する「クアランティン」(Quarantine)という用語を使い、事実上の海上封鎖に踏み切ったことがある。
アメリカ軍中央軍(CENTCOM)が11日「ホルムズ海峡の機雷除去に向けた条件整備を開始した」と発表した点は、アメリカがすでに「決定的作戦」シナリオまで用意していることを示唆している。
決定的作戦は部隊の主力を投入して勝敗を決する作戦で、通常有利な作戦条件が整った状態で展開される。
軍事的観点から条件整備作戦が決定的作戦に進むための前段階であるため、最悪の場合アメリカは強制力を行使してホルムズ海峡開放を試みる可能性がある。
米戦争権限法のタイムテーブル…トランプ大統領に残された「2週間」
アメリカ戦争権限法(WPR)は大統領が議会の事前承認なしに軍事行動を開始した場合、48時間以内に議会に報告することを規定している。60日が経過しても議会の承認がなければ敵対行為継続の法的正当性が大きく弱まり、大統領がアメリカ軍の安全のための軍事的必要性を議会に書面で認証する場合、追加で最大30日の撤退期間を認める。
議会の承認なく大統領が行う敵対行為を時間的に制限する仕組みだ。
2月28日開戦日基準で60日期限は4月29日頃に達する。結果的にトランプ大統領が議会の承認なしに独断で戦争を継続できる時間は今後2週間余りだ。
その間に「イランの屈服」を得なければならない政治的負担を抱えているトランプ大統領にとって、今回の海上封鎖は事実上の最後の圧力カードだ。海上封鎖さえ通用しない場合、同氏が「決定的作戦」のボタンを押す可能性が懸念される。















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