
米国防総省が最近、イスラエルによる対米スパイ活動の脅威レベルを最高段階に引き上げていたことが分かった。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が6日(現地時間)に報じた。特に、イランとの停戦交渉の内容を把握するため、米政府高官らを盗聴していたことが明らかになり、波紋が広がっている。
最近の米情報当局の報告書によると、イスラエルは米国とイランの交渉における米国側の立場を把握するため、スティーブ・ウィトコフ中東担当特使、エルブリッジ・コルビー国防次官補(政策担当)、マイケル・ディミノ中東担当副次官補ら米政府高官に対する通信傍受活動を強化していたとされる。
また、米国防情報局(DIA)と軍情報機関が作成した別の報告書には、イスラエルに対する対諜報上の脅威レベルを従来の「高い(high)」から最高段階の「重大(critical)」へ引き上げたことが記されている。
報告書には、イスラエルが米軍兵士や政府当局者を対象に行った各種情報収集活動の内容が盛り込まれているという。米国防防諜・安全保障局(DCSA)も報告書の作成に参加した。
米国とイスラエルは長年にわたり、互いに情報収集活動を行ってきており、一定程度は黙認されてきた。
しかし、一部の米政府関係者は、最近のイスラエルの諜報活動は従来の慣行を超える水準に達しているとの懸念を示している。
両国は現在、イランとの戦争を巡り緊密に協力しており、米中央軍(CENTCOM)を中心に作戦を綿密に調整している。米国はイスラエルに大規模な戦術・作戦情報を提供しているが、イスラエルはドナルド・トランプ米大統領の交渉戦略や立場の変化に関する情報を得ようとしていると、米側はみている。
今回の警告は、米軍とイスラエル軍による戦争計画の一体化にも影響を及ぼす可能性がある。ペンタゴンがイスラエル側に提供する情報の範囲を制限する可能性も指摘されている。
実際、トランプ大統領はイランとの交渉妥結を目指している一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はイランの体制転換まで視野に入れており、両国間の緊張も高まっている。
DIAの報告書は、米国防総省当局者らがイスラエル滞在中、自身の携帯電話に盗聴用ソフトウェアが密かにインストールされていたことを発見した後に作成された。
また報告書では、2021年にイスラエル軍の情報要員がDIA本部に盗聴装置を設置しようとして摘発されたほか、昨年にはイスラエルの国内治安機関シンベトの要員が米シークレットサービスの車両に盗聴装置を設置しようとした疑いもあったと記されている。
ただ、ホワイトハウスは関連報道について事実ではないと否定しており、ワシントンのイスラエル大使館も「イスラエルは米政府機関や政府当局者を対象とした諜報活動は行っていない」と反論した。
元米政府高官の一人は、トランプ政権内の一部関係者が私用携帯電話を使用したり、海外出張時に米大使館の支援を拒否したりするケースがあり、同盟国・敵対国を問わず各国情報機関にとって脆弱な標的となっていると指摘した。
















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