
【引用:ジェネラル・アトミックス】DARPAが主導する空中発進型戦闘ドローン「ロングショット」の最新レンダリングが公開され、ジェネラル・アトミックスは戦闘機や爆撃機、輸送機からの投射運用をより具体的に示した。米軍事メディア『The War Zone』の報道をもとに、レンダリングはF-15系列やB-52、C-17といった各種機からロングショットが発射される様子を描いている。公開映像は、実戦配備を見据えた設計思想と運用コンセプトの輪郭を明確にするものだった。

【引用:ジェネラル・アトミックス】プロジェクトは、敵防空圏外から無人機を投射し、空対空ミサイルを発射するという作戦概念を検証する目的だ。DARPAは風洞試験で空力特性を確認し、搭載機との統合試験、続いて実射デモを段階的に実施する計画を予算文書に明記しており、2026会計年度内に初の飛行試験を始める見込みを示している。狙いは低コストで大量投射できる無人戦力により、戦闘領域の柔軟性を高めることにある。

【引用:ジェネラル・アトミックス】公開レンダリングは機体設計の核心を示す。細長い胴体、折りたたみ式の主翼、発射後に展開する小型カナード、そして逆V字尾翼が特徴で、内部武装倉や小型格納庫からAIM-120級のミサイルを取り出して発射する概念が示されている。主翼とカナードは格納状態で搭載され、発射後に展開して飛行性能を確保するという設計で、内部収納と外部搭載の両面を想定している点が目を引く。

【引用:ジェネラル・アトミックス】運用面では多様な発射方式が想定される。戦闘機は外部装着架から1〜2機を携行し、任務に応じて個別に発射することになる一方で、B-52やC-17など大型機は下部架やパレット型投射システム(ラピッド・ドラゴン類似)で多数を一斉投射できる。これにより発射機は脅威圏に直接入らず、遠隔で空対空資産を投入して標的圏での優位を形成できる。多数投射は一時的な迎撃網形成や目標周辺での早期探知・交戦にも寄与する。

【引用:ジェネラル・アトミックス】しかし、実戦化に向けた課題も明確だ。再利用よりも「低価格の使い捨て」概念での運用が想定され、回収は訓練段階に限定される可能性が高い。実戦有効性はキルウェブなど長距離標的情報網、低遅延のデータリンク、そして小型機体に高性能ミサイルを如何にコンパクトに格納・発射するかに依存する。DARPAとジェネラル・アトミックスは風洞・統合・実射の各段階を踏んで2026会計年度内の試験開始を目指すが、ネットワーク能力と兵装格納方式が商用化の鍵を握る。
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