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「帝国の盾が砕けた」…“自爆ドローン”が暴いたロシア防空の限界と世界秩序の崩壊

荒巻俊 アクセス  

【引用:ロスエネルゴアトム】ウクライナの長距離自爆ドローンがロシア西部ボロネジ州のノボボロネジ原子力発電所周辺に飛来し、10月7日に攻撃が行われた。発電所では空襲警報が鳴り、ほどなく爆音が聞こえた。住民が確認したところ、冷却塔に大きな穴が開いており、原子炉の冷却効率が落ちれば炉心温度が急上昇してメルトダウンに至る危険があるため、現地は動揺した。

【引用:X】ロシア側は警備部隊が電子戦によってドローンの航路を逸らせたと主張している。しかし、冷却塔が直撃を受けた事実を考えれば、電子戦は十分に機能しなかった可能性が高い。発電所周辺から地対空ミサイルや高射砲の発射も確認されておらず、防空体制の反応は遅れたとみられる。損傷の規模から判断すると、一般的なFP-1を上回る重量弾頭を搭載した高威力ドローンによる攻撃だった可能性が濃厚だ。

【引用:ニューシス】最近はウクライナがドローンを活用したロシア領深部への長距離攻撃を急速に拡大している。狙いは明確で、エネルギーインフラを戦略的に破壊することにある。油田、パイプライン、製油所、貯油施設、発電所、変電所などが標的とされ、とりわけ製油所への攻撃頻度が増している。結果として、産油国であるロシアでさえ燃料不足に陥り、主要都市ではガソリンや軽油が欠乏し、営業を停止する給油所が目立ち始めた。

【引用:ニューシス】カーネギー国際平和財団が10月に発表した報告によると、ウクライナのドローン攻撃によってロシアの石油精製能力は大幅に低下した。ロシアの年間精製能力は最大約3億2700万トンに達するが、ウクライナが16カ所の主要製油施設(年間約1億2300万トン)を集中的に攻撃した結果、生産の停滞は避けられない状況となっている。同財団は、精製能力が最大38%減少した可能性を指摘しており、燃料供給の停止は自動車や鉄道、航空、工業生産に連鎖的影響を及ぼし、国家経済の麻痺に直結しかねないと警告した。

【引用:X】ロシアにとってこの打撃は、厳しい冬を控えた時期に重くのしかかる。モスクワでは10月下旬に気温が氷点下へ下がり、11月から2月にかけては氷点下10〜20度の寒波が続く。発電所や暖房網が麻痺すれば、凍死者を含む深刻な人命被害が発生する可能性が高く、民心の不満はプーチン体制に対する政治的圧力となるだろう。ウクライナは、安価で量産可能な自爆ドローンを大量投入することで、実質的な戦略爆撃効果を生み出している。

【引用:ニューシス】現在ウクライナが主力として運用しているのは「FP-1」と呼ばれる長距離自爆ドローンである。最大航続距離は1600km、弾頭重量は約120kg。速度は時速120〜150kmと比較的遅いが、小型で低空飛行するためレーダー探知を回避しやすく、電子戦対策機能も備える。ウクライナは5月以降、FP-1を1日平均100機規模で生産しているとされ、当初1機あたり約5万5000ドル(約838万円)だったコストは現在3万〜4万ドル(約457〜610万円)に低下した。射程が類似する巡航ミサイルと比べ、圧倒的に低コストであることが攻勢を支える最大の要因となっている。

【引用:ニューシス】FP-1の運用で得た知見を基に、ウクライナは射程と破壊力を強化した「FP-5(フラミンゴ)」を開発した。全長14m、発射重量6tに達し、ターボファンエンジンを搭載する巨大な無人兵器である。弾頭重量は約1.15tにおよび、巡航ミサイル「トマホーク」の2倍以上の破壊力を誇る。8月30日のクリミア攻撃では、発射された3機のうち2機が命中し、兵舎とエアクッション艇を壊滅させたと報告されている。FP-5は1機約50万ドル(約7,620万円)で日産体制が整備されており、一方でロシア軍の地対空ミサイル在庫は枯渇の兆候を見せている。

【引用:X】ウクライナとロシアの戦闘を契機に、長距離自爆ドローンの導入競争は米欧アジア全域に拡大した。米国は『LUCAS』などの新型無人兵器を開発し、EUは欧州防衛機関(EDA)を中心にloitering munitionの実戦化を進めている。中国や北朝鮮も既存の航空機や無人機を改造し、攻撃型モデルの増強を急いでいる。高精度だが高価な巡航ミサイルに対し、自爆ドローンは圧倒的なコスト効率で注目を集め、戦争の経済構造そのものを変えつつある。

【引用:ニューシス】現代の戦場では、まず大量の自爆ドローンで敵防空網を飽和させ、その後に高価な巡航ミサイルによる精密攻撃を行う「ドローン先行・ミサイル追撃」型の戦術が定着しつつある。ドローン1機のコストは数万ドル程度だが、これを迎撃するミサイルは数十万〜数百万ドルを要する。経済的効率の逆転が、戦場における主導権を攻撃側へ傾けている。現在、「創(攻め)」が「守」を上回りつつあり、人類の戦史において再び「攻撃優位」の時代が始まったといえる。

荒巻俊
aramakis@kangnamtimesjp.com

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