
【引用:Depositphotos】天気が本格的に冷え込み、車に乗るとヒーターの使用が欠かせない季節になった。夏場に車へ乗り込んだ瞬間エアコンを最大にしたように、ヒーターも同じ操作をする人は多い。しかし、始動直後に急いで最大温度で稼働させる行為は、暖房効果が乏しいだけでなく車両に大きな負担をかける点はあまり知られていない。

【引用:KGM】エアコンがコンプレッサーで冷風を作るのに対し、ヒーターはエンジンの熱で空気を温める仕組みだ。特に始動直後は冷却水温が十分に上がっておらず、最大温度・最大風量を指定しても暖かい風は出ない。むしろエンジンの温度上昇を妨げ、暖房が効くまでの時間が長引く悪循環が生まれる。

【引用:トヨタ】始動後3〜5分はヒーターを入れず、まずはシートヒーターやステアリングヒーターで体を温めるのが理想とされる。ディーゼル車は特性上さらに時間を要し、温まる前に強制的にヒーターを作動させると排ガス量が増え、DPFの寿命にも悪影響を及ぼす。冷却水温が半分近くまで上がってから暖房を入れるのが合理的だ。

【引用:Depositphotos】エンジンが温まったとしても、いきなり最高温度・最大風量での使用は避けたい。急激な温度差で窓が曇りやすくなるほか、強すぎる風はせっかく温まった空気を奪い暖房効率を下げる。まずは中間温度・弱風で始め、暖かい空気が循環しはじめたら段階的に風量を上げることで快適さと効率を両立できる。

【引用:Depositphotos】運転初期は外気循環が推奨される。室内が冷え切った状態で内気循環を使うと冷たい空気だけが車内を回り、暖房効率が落ちるためだ。室温が上がってから内気循環に切り替えると効果的だが、長時間の使用はCO₂濃度上昇を招くため20〜30分に一度は外気導入または短時間の換気が望ましい。

【引用:Depositphotos】ヒーター性能維持には関連部品の管理も必要だ。クーラントの熱を室内へ伝えるヒーターコアは、走行10万kmまたは5年ごとの清掃が推奨される。内部に汚れが蓄積すると熱効率が下がり暖房性能が低下するためだ。清掃費用は約1万円とされ、一度は点検する価値があると業界は助言している.













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