
健康のために続けていた習慣が、歯に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
歯科医のミシェル・ヨルゲンセン博士は最近、英国紙デイリー・メールのインタビューで「健康に良いと思っていた習慣が、実は歯に悪影響を及ぼしていると知れば、多くの人が驚くだろう」と語った。ヨルゲンセン博士は、歯を傷めることになる一般的な間違いをいくつか挙げた。
ヨルゲンセン博士は「デトックス効果があると聞いて、一日中レモン水を飲んでいる患者を見かける。しかし、まるで酸性の風呂に一日中浸かっているような状態で、実質的にエナメル質の腐食を引き起こす行為だ」と指摘した。エナメル質の腐食とは、酸によって歯の硬い外層であるエナメル質が徐々に摩耗し、知覚過敏や虫歯を引き起こす状態を指す。
健康のために飲むグリーンスムージーも要注意だ。ヨルゲンセン博士は「生のほうれん草にはカルシウムを少量添加しないと、シュウ酸塩が歯のミネラルを奪ってしまう可能性がある」と警告した。
レーズンは体に悪いわけではないが、虫歯のリスクを高める。レーズンなどのドライフルーツは、一種のフルーツグミやフルーツ飴と考えればよい。ヨルゲンセン博士は「レーズンは粘着性が高く、糖分も多い。スニッカーズバーよりも悪影響を及ぼしやすく、虫歯のリスクが高い」と述べた。
運動後に飲むスポーツドリンクも歯に悪影響を与える。ヨルゲンセン博士は「クリスタルライトやエナジードリンク、さらには天然のスポーツドリンクでさえ、カロリーは低いが酸性度が非常に高いことが多い」と指摘し、「低pHは文字通り歯のミネラルを実際に溶かしてしまう」と警告した。
飲食物以外にも注意すべき生活習慣がある。それは、爪を噛む癖と口を開けて寝ることだ。ヨルゲンセン博士は「爪を噛むことで歯のエナメル質に非常に悪い影響を与え、微細な亀裂を引き起こす可能性もある」と述べた。また、「夜間に口呼吸をすると口腔内が乾燥し、虫歯や歯周病の原因である細菌の温床となる」と説明。「口呼吸の習慣がある人は、口をテープで閉じることを検討する必要がある」とアドバイスした。