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2025年08月16日土曜日
ホームライフスタイル【認知症リスク】代謝症候群で若年性発症率24%増、全項目該当なら70%に

【認知症リスク】代謝症候群で若年性発症率24%増、全項目該当なら70%に

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

代謝症候群を有する人は、若年性認知症を発症するリスクが24%高いことが、大規模な追跡調査で明らかになった。特に、代謝症候群の5要素すべてに該当する場合、リスクは約70%に達したという。

今回の研究では、国民健康保険の健診データを用い、2009〜2020年にかけて40〜60代の男女約198万人を平均7.8年間追跡。代謝症候群と若年性認知症の関連を解析した。代謝症候群は、腹部肥満、高血圧、高血糖、中性脂肪値上昇、HDLコレステロール低下のうち3項目以上に該当する状態と定義された。

解析の結果、代謝症候群がある人は若年性認知症全体の発症リスクが24%高く(ハザード比1.24)、内訳ではアルツハイマー病が12%、血管性認知症が21%増加していた。5項目すべてに該当する場合、若年性認知症の発症リスクは約70%に達することが確認された。

また、体重に関係なく代謝異常がある場合は認知症の発症リスクが高まることも明らかになった。正常体重でも代謝症候群を有する人は、肥満群より高いリスクを示した。専門家は「脳の健康維持には体重管理だけでなく、代謝全体の健康状態を重視する必要がある」と指摘する。

主任研究者は「代謝症候群は若年性認知症の重要な危険因子であり、生活習慣の改善による予防が有効だ」と述べた。予防には野菜や果物、全粒穀物、魚を中心とした食事、筋力トレーニングと有酸素運動の併用、十分な睡眠とストレス管理が推奨されるという。

研究成果は「Neurology」4月号に掲載された。

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