
80歳の高齢の女性が、若者でも完走が難しいとされるアイアンマン・トライアスロンを完走した。
ニューヨーク・ポストは10月16日付で、10月11日にハワイ州コナで開催されたアイアンマン世界選手権(IRONMAN World Championship)で、最高齢の女性挑戦者ナタリー・グラボウさん(80)が16時間45分26秒で完走を果たしたと報じた。
アイアンマン世界選手権は、ハワイ州コナで毎年開催されるトライアスロン大会である。ハワイの海で3.86キロを泳ぎ、自転車で180.25キロの溶岩砂漠を横断し、42.195キロのフルマラソンを走るという過酷なレースだ。

4人の子を持つ母であり、2人の孫を持つ祖母でもあるグラボウさんは、60人を超える参加者の中で最年長だった。若い参加者が次々と棄権するなか、グラボウさんは最後まで走り抜いた。
グラボウさんは「年を重ねるごとに、体が強くなるにつれて心も強くなることを実感しました。体と心は連動し、自信も生まれる。常に動き続けることが大切です」と語り、「継続的な努力が完走につながった」と述べた。
最も困難だったのは水泳だったという。グラボウさんは「接触の多い競技です。常に頭をぶつけられ、ゴーグルが外れることもありました。まるで塩水を飲み込んでいるようでした」と振り返った。アイアンマン・トライアスロンの水泳は泳法に制限がなく、激しい接触があるため、けがのリスクが高い。
太ももの裏を痛め、決勝直前に転倒したにもかかわらず、グラボウさんは諦めなかった。コーチと娘の声援を受け、再び立ち上がり、完走を果たした。彼女は「本当にうれしい全力を尽くし、精一杯やり遂げたという感覚です」と喜びを示した。
アイアンマン世界選手権の歴代最高齢女性完走者は、アメリカのマドンナ・ブダーさんである。ブダーさんは82歳で完走を果たした。ローマ・カトリック教会の修道女であり、高齢にもかかわらずトライアスロンを完走し、「鉄人修道女」と呼ばれている。
グラボウさんはブダーさんと同じ記録を目指しており、「82歳の時の自分の気持ちは分かりませんが、一日一日を楽しみたい」と語った。














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