
食後の散歩が健康に良いというのは、多くの人が知る事実だ。しかし「食前と食後、どちらがより効果的なのか」となると迷う人も少なくない。空腹時のウォーキングは脂肪燃焼に良いという声もあれば、食後の散歩は消化促進や血糖値のコントロールに役立つという意見もある。
この疑問について、インド紙ザ・タイムズ・オブ・インディアはスディール・クマール博士に見解を求めた。クマール博士は「食後すぐの散歩は推奨しない。食後5分以内に歩くと、食べ過ぎによる不快感や腹部の張りを感じる可能性がある」と説明している。
クマール博士によると、「食後10分から15分後から歩き始めるのが理想的」だという。その理由について「このタイミングは摂取した食物の消化が始まり、血液中にブドウ糖が取り込まれ血糖値が上昇し始める時期と一致する」と解説した。
また「食後10分から20分程度、時速3キロから4キロの軽いまたは中程度の速さで歩くだけでも、血糖値の急上昇を抑えるのに十分だという。特に炭水化物の多い食事のあとは、30分程度しっかり歩くのが良い」とも付け加えた。
さらにクマール博士は、歩行の効果を損なうNG行動にも注意を促す。たとえば、あまりにゆっくり歩いたり、目的意識なく歩くのは効果が弱いという。心拍数が上がらず、体力向上やカロリー消費の面で十分な成果を得られないためだ。少し速めのペースで歩いたり、腕をしっかり振ることが望ましいという。姿勢を崩して歩くと、首や腰、肩に負担をかける恐れもある。
また「ときどき歩く程度では効果は限られる」として、「1日15分でもよいので、継続して歩く習慣を身につけることが重要」と強調した。飽きずに続けるためには、日によってコースや道を変えたり、緩やかな坂道を取り入れるなど工夫するのが良いとアドバイスしている。













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