
スウェーデン発の高級SUVブランド「レンジローバー」がブランド史上初となる公式ロゴを導入し、EV時代を見据えた新たなアイデンティティ構築に乗り出す。9日(現地時間)、EV専門メディア『エレクトリック』はこの動きを報じた。
レンジローバーは1970年に初代モデルが登場して以降、クラシカルなエンブレムと高級感のあるデザインでブランドイメージを確立してきた。しかし、電動化の波が押し寄せるなか、ブランドとしての刷新が求められた結果、新たなロゴが設定された。
JLR(旧ジャガー・ランドローバー)は投資家向けのプレゼンテーションにおいて、この新ロゴを初披露。従来の「RANGE ROVER」バッジとは異なり、極限まで無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインが特徴だ。ロールス・ロイスのエンブレムに近いフォーマットで、主にイベント会場や反復グラフィック、通常のバッジが使用できない特殊な状況下で使用されるとみられる。
英自動車誌『オートカー』もこの件に言及し、「JLRは新ロゴを戦略的に用いることで、ブランドの一貫性と視覚的差別化を同時に実現しようとしている」と報じた。
同時にレンジローバーは、ブランド初の電動SUVを2024年末に発表予定としており、すでに6万1,000人以上が予約待ちリストに名を連ねているという。JLRの製品エンジニアリング部門を統括するトーマス・ミュラー氏は、「この新型EVは一部の内燃機関モデルを上回る性能を実現している」と語り、技術的自信を示した。
JLRは英国ソリハル工場において新たな電気自動車生産ラインのテストを進めており、2025年にはスポーツおよびヴェラールの電動モデルも相次いで投入される予定。レンジローバーがEV市場でどのような存在感を発揮していくのか、注目が集まっている。
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