新型Tロック、次世代デザインと電動化公開
室内はデジタル中心の洗練レイアウト
日本市場で競合SUVと本格対決

フォルクスワーゲンが次世代コンパクトクロスオーバーSUV「Tロック」の全貌を公開した。フルモデルチェンジを受けた2代目は、最新のデザイン言語を採用し、デジタル化を重視した室内構成と電動化パワートレインを中心とするラインナップが特徴となる。正式発表は9月27日を予定し、欧州での市場投入後、日本にも順次導入される見込みだ。
新型Tロックは、フロントにLEDライトストリップで連結されたシャープなヘッドライトと発光機能付きのVWエンブレムを採用。拡大されたエアインテークはバンパー下部に配置され、ワイド感を強調する。ラジエーターグリルはバンパーと一体化され、全体の完成度を高めた。サイドビューではツートンルーフと薄型化されたクラッディング、傾斜したリアウィンドウがスポーティさを演出し、特徴的なCピラーと緩やかなルーフラインは継承されている。


水平基調リアと高質感ディテール
デジタル重視の最新インテリア
リアは水平基調のテールランプと発光エンブレム、厚みのあるバンパー下部が特徴。ナンバープレート位置を低く設定し、安定感を強調する。リアゲートはシンプルに仕上げられ、リアスポイラーと露出型ワイパーも備えることで、実用性とデザイン性を両立させた。新デザインのホイールやドアミラーが細部の質感を引き上げている。
インテリアは最新のVWレイアウトを採用。物理ボタンを備えた新型ステアリングとフルデジタルメーター、大型センターディスプレイを組み合わせ、主要操作はタッチスクリーンで行う構成。デジタルメーターとディスプレイを分離配置し、視認性を確保している。インフォテインメントは車両設定、ナビ、メディア機能を統合し、物理スイッチを最小限に抑えることでダッシュボードの洗練さを際立たせた。


多彩な電動化パワートレイン
日本市場での存在感強化
パワートレインは48Vマイルドハイブリッド搭載のガソリンエンジン、プラグインハイブリッド、新規追加となるフルハイブリッドを用意。ディーゼルは欧州の一部市場のみの展開となる見込みだ。eTSIのエンブレムがマイルドハイブリッド採用を示しており、日本仕様も電動化モデルが中心になる可能性が高い。これは環境規制の強化やユーザーの電動化志向に対応する戦略と考えられる。
日本市場では現行モデルが輸入SUVの販売上位に位置しており、新型投入によってさらなる存在感の向上が期待される。特に、発光エンブレムや連結型テールランプなど上位モデル譲りの装備はデザイン面での差別化に寄与する。正式発表後は価格やグレード構成が明らかになり、ライバルのトヨタ・ヤリスクロスやマツダCX-30との競争が一層激化すると予想される。
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