
北朝鮮人民軍が攻撃型ドローンの訓練を行う様子が公開された。北朝鮮軍がウクライナ戦争に参戦した見返りとして、ロシアからドローンの製造・操縦技術を習得し、それを戦術に応用する段階に達したとの分析が出ている。
4日、朝鮮中央通信は、人民軍が前日、首都防衛軍団の第60訓練所で爆弾搭載が可能とみられる小型クアッドコプター・ドローンを使用した「兵種別戦術総合訓練」を実施したと報じた。金正恩総書記もこの訓練を視察した。
公開された訓練写真には、人民軍歩兵小隊が小型ドローンを操作する場面や、迷彩服を着用した狙撃兵の姿などが捉えられている。韓国統一研究院の首席研究員、ホン・ミン氏は「ウクライナ戦争参戦を通じてロシアから伝授された訓練方法や実戦経験を反映し、改良した訓練体系を誇示している」と分析した。
北朝鮮は今回公開された小型ドローンに加え、自爆ドローンなど多様な無人機の自主生産に着手したとされる。昨年11月には、イスラエルの「ハロップ」「ヒーロー400」などを模倣した自爆ドローンや段ボール製ドローンなど10種類以上の無人機を公開した。現在、大量生産と部隊配備を進めているとみられる。
今年3月には、人工知能(AI)を搭載したとみられるドローンを公開した。当時、北朝鮮の自爆ドローンが韓国軍の対空ミサイル発射車両、対砲兵レーダー、K1戦車や米軍ストライカー機動砲などを模した標的を攻撃する映像が公開された。従来の遠隔操縦方式ではなく、AIがカメラで標的を認識し、自動的に追跡・攻撃する機能を搭載しているとの見方が出ている。当該ドローンの機体は画像処理により識別が困難だったが、専門家らはロシアの「ランセット3」やイランの「シャヘド」ドローンに類似していると分析した。