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2025年05月22日木曜日
ホームニュース「指揮官は捕虜に、残りは全員殺せ」ロシア軍司令官の無線通信をCNNが入手、ウクライナ捕虜処刑の組織的命令が明るみに

「指揮官は捕虜に、残りは全員殺せ」ロシア軍司令官の無線通信をCNNが入手、ウクライナ捕虜処刑の組織的命令が明るみに

「ウクライナ捕虜処刑の増加傾向…ロシア最高幹部の組織的政策」

引用:Shutterstock

ロシア軍の上層部が投降するウクライナ軍兵士の殺害を命じる無線通信の内容を入手したとのウクライナ側の主張が出た。

21日(現地時間)、米CNNはロシア軍が降伏するウクライナ軍の指揮官は捕虜とし、残りは殺害するよう命じる無線通信の内容をウクライナ情報当局者から入手し公開した。

捕虜の処刑は明白な国際法違反であり、ジュネーブ条約は戦闘意思のない捕虜の殺害を明確に禁じ、これを戦争犯罪とみなしている。

CNNによると、入手された無線通信には、氏名と階級不明のロシア軍司令官が最前線の部隊と交わす内容が含まれているという。

内容によれば、司令官は6回にわたり殺害命令を出し、「指揮官は捕虜にし、残りは全員殺せ」と指示している。

司令官が現場の兵士に状況の継続的な更新を求めると、ある兵士はウクライナ軍指揮官は見つからず、「先任兵」のみを発見したと報告した。

これに対し司令官は「先任兵は連行し、残りは始末しろ」と再度命じた。

CNNは、この無線通信が昨年11月、ウクライナ東部ザポリージャでロシア軍がウクライナ軍を処刑した疑惑のある事件の際に行われたものと推測している。

CNNによれば、この事件は現在ウクライナ検察が捜査中で、当時の状況を捉えたドローン映像も公開されているという。

ウクライナ保安庁(SBU)は、ロシア軍「第127自動化狙撃師団」の奇襲部隊がこの事件に関与したとみている。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のモーリス・ティドボール=ビンツ特別報告者も、無線通信とドローン映像がロシア軍による投降ウクライナ軍の処刑を示唆していると述べた。

彼はこうした事件を国際法の「重大な違反」と指摘し、このような行為は「ロシアでは大統領を意味する最高軍司令官の命令や同意なしには起こり得ない」と述べた。

CNNによると、ウクライナ当局者と国際専門家らは、今回の事件のような投降ウクライナ軍兵士の処刑はロシアの組織的政策の一環だと主張している。

ウクライナ検察は、5日時点でウクライナ人捕虜268人が処刑された75件の事件を捜査中だと明らかにした。

処刑されたウクライナ人捕虜は、戦争初期の2022年に57人、2023年に11人、2024年に149人、そして今年これまでに51人と、全体的に増加傾向にあるとみられる。

ウクライナ検察の戦争犯罪関連部門長、ユリ・ビエロウソウ氏は、これは「ロシアの政治・軍事最高指導者らの指示によるもの」とし、「書面での命令は未確認だが、口頭での命令(確認)は複数ある」と述べた。

CNNによると、これらの疑惑に対するコメント要請にロシア国防省は応じなかったという。

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