
ロシアとウクライナの戦争が3年目に入り、両国の戦闘要員と武器の補充が限界に達していることが明らかになった。ロシアは武器の枯渇により進撃がほぼ停止し、ウクライナは深刻な兵力不足に直面している。
米紙ワシントン・ポスト(WP)は24日(現地時間)、米国・欧州の高官および軍事専門家10人以上の見解を引用し、「ウクライナの戦場でロシアの戦力が弱体化し始めており、来年には深刻な兵力および武器不足に陥る可能性がある」と報じた。
ロシアでは過去1年間で戦死者が急増している。1日の平均死傷者数は1,500人程度で、最大で100万人に達する可能性もある。しかし、ロシアのウクライナ領土の追加占領はわずか0.6%にとどまった。
地上戦の専門家である、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)上級研究員のジャック・ワトリング氏は、ウクライナが地雷と塹壕で「10マイル防御圏」を要塞化し、短距離ドローン攻撃によってロシア軍の前線接近を阻止しているため、ロシアの地上進撃がほぼ停止状態にあると分析した。
ロシアは戦闘兵器も大幅に消耗している。米国防情報局(DIA)によると、開戦以来ロシアは戦車3,000両を含む少なくとも1万台の地上戦闘車両、約250機の航空機・ヘリコプター、10隻以上の海軍艦艇を失ったと推定される。主にソ連時代の戦車を改造して使用してきたが、戦争初期には約1万3,000両の戦車を保有していたと見られる。ロシアの新規戦車生産量は年間約200両である。
ワトリング氏は「ロシアは攻撃を継続できるが、時間の経過とともに機械化のレベルは低下し、最終的には現在のような作戦を続けることに限界が来るだろう」と指摘した。
ウクライナは深刻な兵力不足に悩まされている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、ウクライナは最近、徴兵年齢未満の18~24歳の若者の入隊を促すため、入隊ボーナスや各種特典を提供するプログラムを導入したという。このプログラムにより、若くして入隊する若者はウクライナの平均給与の6倍に当たる100万フリヴニャ(約342万円)を受け取り、大学の学費などの支援を受けられる。