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2025年05月31日土曜日
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「金利を下げろ」トランプ大統領の圧力にFRBが反発…パウエル議長「経済データのみで判断」と政治介入を拒否

引用:Newsweek

ドナルド・トランプ米大統領は29日(現地時間)、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長と会談した。パウエル議長はこの場でFRBの金利決定が非政治的であることを強調した。トランプ大統領はFRB議長の交代をちらつかせながら金利の引き下げを迫ってパウエル議長と会談したが、今回も望む回答は得られなかった。

FRBはこの日、パウエル議長がトランプ大統領と会談したことを明らかにし、この場で金融政策の今後の方針に関する議論はなかったと述べた。CNBCなど海外メディアによると、FRBは声明で「トランプ大統領の招きにより、パウエル議長は本日ホワイトハウスで大統領と会談し、経済成長、雇用、インフレーション(物価上昇)を含む経済状況について議論した」と発表したという。

FRBは続けて「パウエル議長は金融政策が純粋に発表される経済データとその見通しへの影響に基づいて決定されることを強調したが、金融政策に関する自身の見通しについては議論しなかった」と強調した。声明はさらに、パウエル議長とFRBの金融政策担当者らは、依然として金融政策を「慎重で、目標指向的かつ非政治的な分析」に基づいて決定する意志が固いことを明言した。

トランプ大統領は、自身の関税政策が引き起こすインフレ圧力を和らげつつ、減税による巨額の財政赤字の金利負担を軽減するため、FRBに金利の引き下げを要求してきた。トランプ大統領はFRBの金融政策に介入しないという長年の伝統を破り、1期目に続き2期目の政権発足後もパウエル議長とFRBに金利の引き下げを迫った。トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」を通じて、金利の引き下げ圧力を続けたが、FRBは揺るがなかった。

昨年、トランプ政権2期目の発足直前の9月から12月までの間に3回、米連邦公開市場委員会(FOMC)で計1.0%ポイントの利下げを実施して以降、今年は金利を据え置いている。米ボストン連銀のコリンズ総裁が先週、トランプ大統領の関税政策を理由に、今年の利下げが適切でない可能性があると発言するなど、FRB内部で追加の利下げに慎重な姿勢が広がっている。

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