
軍事専門メディア「ザ・ウォー・ゾーン」などは27日(現地時間)、航空スタートアップ企業のヘルメウスが極超音速機プロジェクトの一環として無人機「クォーターホースMk.1」の初飛行を完了したと報じた。
ヘルメウスは米ジョージア州アトランタに本社を置く航空宇宙・防衛技術のスタートアップで、極超音速(マッハ5以上)の航空機の開発を目指している。

また、極超音速無人機の製作に先立ち、「クォーターホース」Mk.0、Mk.1、Mk.2、Mk.3の4種類のテスト機を製作する予定で、このうちMk.1は飛行可能な最も基本的なプロトタイプとなる。「クォーターホース」は短距離競走に優れた、米国産馬の品種にちなんで命名された。
ヘルメウスは最近、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地でクォーターホースMk.1の初飛行に成功した。ただし、今回の試験飛行では超音速飛行は行われなかった。
ヘルメウス側は試験飛行後、「安定した初飛行を達成し、安全に着陸した」とし、「Mk.1の飛行は航空機開発における我々のアプローチを実証し、航空産業を革新的に加速させるという我々の使命をさらに前進させた」と述べた。
成功した離着陸試験飛行で得られたデータを基に、年末にはMk.2プロトタイプのテストが予定されている。Mk.2はマッハ2.5以上のスピードを出すことができ、離着陸と飛行テストが可能な試作機である。マッハ3以上のスピードを出せるMk.3の試験飛行は2026年に予定されている。

同社は、ニューヨークとロンドンを90分で結ぶマッハ5級旅客機の商用化を最終目標としており、「伝説的な偵察機SR-71のスピード記録を更新したい」と述べている。
言及されたSR-71とは、米ロッキード・マーティン社の秘密研究開発部門である「スカンクワークス」が1960年代初頭に開発した超音速・高高度戦略偵察機のことである。最高速度はマッハ3.3(約4,075km/h)で、実戦配備された航空機の中で最速を誇る。
成層圏の高度24~27kmで作戦を遂行し、高性能カメラを搭載して北朝鮮全土を7分で撮影できる技術力を持つ。
米空軍が1966年から1998年まで運用し、主に戦略偵察任務に投入した。SR-71は極限の速度と高度、先端素材および推進技術を結集した航空機で、現代の極超音速機とステルス技術の基礎となった。