有力な暗号資産アナリストであるジョージ・タン氏（George Tung）がリップル（XRP）の将来性について楽観的な見解を示し、投資家の注目を集めている。
暗号資産情報サイト「CryptosRUs」の創設者であるタン氏は、先月31日（米国時間）に「アルトコイン・デイリー（Altcoin Daily）」とのインタビューに応じ、XRPが年末までに8ドル（約1,148円）から10ドル（約1,435円）まで上昇する可能性があると予測した。
1日午後5時（日本時間）現在、XRPは2.15ドル（約309円）を記録している。10ドルまで上昇すれば、約4倍から5倍の収益率が期待できる計算となる。
タン氏は、この価格予測について「むしろ控えめな見積もりだ」とし、XRPの市場での持続性と堅固なファンダメンタルズを主な根拠として挙げた。
特に、XRPが複数の市場サイクルを乗り越えて生き残ってきた点を強調した。
インタビューでは、機関投資家によるXRPへの関心が高まっていることに言及し、それに伴い、ETF（上場投資信託）関連の申請が増加していることも指摘した。ETFが承認されれば、機関投資家の資金がXRPに流入し、需要が大幅に増加する可能性があり、これが価格上昇につながると分析した。
インタビューに同席した「Altcoin Daily」の司会者アーロン・アーノルド氏（Aaron Arnold）も、XRPの生存力を強調し、「長期にわたり市場で生き残っていること自体が強力なシグナルだ」と評価した。
タン氏もこれに同意し、「XRPのようにファンダメンタルズが堅固な資産は、新規投資家にとってより安定した参入機会を提供する」と述べた。
さらに、タン氏は暗号資産市場全体の見通しについてもコメントを寄せた。
ビットコインについては、現在の水準から約1.5倍から2倍まで上昇する可能性があるとし、イーサリアムに関しては3倍から4倍まで上昇する可能性があると予測した。
興味深いことに、かつてXRPに対して否定的な立場を取っていた著名インフルエンサーのダヴィンチ・ジェレミー氏（Davinci Jeremie）も最近、その姿勢を変えたという。
同氏は過去にXRPの価値がゼロになると強く主張していたが、現在では機関投資家の需要増加を認め、XRPが最大24ドル（約3,446円）まで上昇する可能性があると予測している。これは、XRPに対する市場全体の見方が徐々に好転していることを示す一例だ。
タン氏は「1,000ドル（約14万3,570円）を暗号資産投資で年末までに10万ドルにできるか」という質問に対して慎重な姿勢を示した。短期間で100倍の利益を狙う過度な期待は、感情的な判断につながり、大きな損失を招く可能性があると警告した。一部のミームコインが高い収益率を記録したのは事実だが、そのような成功を繰り返すのは極めて困難だと付け加えた。
初心者の投資家に対しては、資産の大部分をファンダメンタルズの堅固なプロジェクトに配分し、5～10％程度のみをミームコインなどの高リスク資産に投資することを推奨した。
そして、暗号資産市場の動向を理解し、適切なタイミングを見極めることが、短期的な利益を追求することよりもはるかに重要だと強調した。