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「トランプと同じ空気を吸いたくない」失望と恐れで国を去る米国人、欧州移住希望者は過去最多に

梶原圭介 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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ドナルド・トランプ米大統領の2期目政権発足を受け、欧州への移住を選ぶ米国人が急増している。移民排斥や関税強化、少数派への敵対的な政策に対する失望が背景にあるとみられる。

英国内務省が1日(現地時間)に発表した統計によると、2024年第1四半期に英国市民権を申請した米国人は1,931人に上ったという。多くの申請がトランプ大統領の就任日である1月20日以降に提出されたもので、バイデン前政権時の同時期(1,505人)と比べ28%増加している。これは2004年の統計開始以降、過去最多となる。

フランスへの長期滞在ビザを申請した米国人も、今年第1四半期に2,383人と前年同期(1,980人)より増加した。アイルランドのパスポート申請数は1〜2月で約8,600件となり、前年同期比で60%の増加を記録した。アイルランドでは、曽祖父母までにアイルランド系の先祖がいれば国籍やパスポートの取得が可能だ。

スペインでも、米国人による住宅購入件数が2024年第1四半期に520件となり、前年同期比で57%増加し、過去最多を更新した。

移民専門の弁護士らによると、昨年11月のトランプ大統領の当選直後から、国外移住に関する問い合わせが急増しているという。英フィナンシャル・タイムズは「人々は恐れと失望から米国を去っている」と報じ、ニューヨーク・タイムズもロンドンへの移住を申請した人のインタビューを掲載した。その人物は「移民や性的マイノリティへの敵対政策、銃規制に消極的な姿勢、政治の極端な分断」を理由に米国を離れたと語った。

さらに、トランプ大統領が「大学と戦争状態にある」と発言し、科学予算を大幅に削減したことで、学界でも「米国離れ」の動きが広がっている。アメリカ航空宇宙局(NASA)を含む政府系研究機関の研究者に加え、近年ではイェール大学の著名歴史学者ティモシー・スナイダー氏ら3名が、カナダのトロント大学への移籍を検討していると報じられている。

梶原圭介
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