
北朝鮮専門メディアのデイリーNKは2日、中国の一部地域で、愛煙家として知られる金正恩北朝鮮国務委員長が好んで吸うとされる「7.27」タバコが人気を集めていると報じた。
中国の現地情報筋はデイリーNKのインタビューで、「北朝鮮から入ってきた7.27タバコは、中国のタバコより数倍高価にもかかわらず、よく売れている」と述べ、「金正恩氏が吸っているタバコとして評判が広まり、富裕層が好奇心から購入して吸っている」と語った。

情報筋によると、中国の遼寧省丹東(たんとう)や瀋陽(しんよう)などでは現在、北朝鮮産の7.27タバコが1カートン500元(約9,963円)で販売されている。1カートンあたり80~120元(約1,594~2,391円)で販売される一般的な中国のタバコと比較すると、最大で約6倍の価格だ。
情報筋は「7.27タバコには濃い赤色と淡い灰色の2種類があり、淡い灰色が高級品として人気が高く、価格も濃い赤色より高い」と述べ、「喫煙者からは『期待を裏切らない』、『値段相応の品質だ』、『さすが金正恩氏が吸うタバコだ』といった好評を得ている」と伝えた。
「7.27」は、朝鮮戦争の休戦協定が締結された7月27日を指し、北朝鮮ではこの日を「戦勝節」と呼び、毎年記念行事が行われている。
情報筋は「朝鮮のタバコは以前から個人による密輸で持ち込まれ、販売されてきた」とし、「特に『7.27』のような高級タバコは特別に依頼しなければ入手困難だったが、最近では密貿易を通じて少しずつ流入している」と説明した。
一方、北朝鮮国内でも淡い灰色の包装の7.27タバコは高級品に分類され、一般市民にとっては祝日などの特別な日でさえ入手が困難だという。