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三菱商事が減益26%予想でも1兆円自社株買い…日本企業の現金112兆円「成長に使えない」深刻な投資不足が経産省報告で明らかに

梶原圭介 アクセス  

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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最近の貿易摩擦の深刻化により企業業績の減益が予想される中でも、日本の上場企業による自社株買いが顕著に増加していると、日本経済新聞が12日に報じた。

2025年1月から5月までの自社株買い規模は約12兆円で、これは前年同期比20%増加した数値であり、同期間で過去最高を記録した。このように企業が自社株買いに積極的に取り組む背景には、市場の圧力に対応して資本効率を改善しようとする動きがあるとみられる。

日経が約4,000社の上場企業を対象に調査した結果、1月から5月にかけての自社株取得限度の設定額は12兆1,000億円と集計された。これは2024年全体の自社株取得額の70%に迫る水準だ。自社株買いを発表した企業数は785社で、前年同期比20%増加した。

特に、2026年3月期決算で最終減益を予想しながらも、90社が自社株買いを発表しており、前期比10%増と2008年3月以来の最多を記録した。東京証券取引所のプライム市場上場企業では、2026年3月期の純利益は前期比7%減少すると予想されているが、自社株買いの熱は冷めていない。

三菱商事は世界経済の不確実性を考慮し、2026年3月期の純利益が前期比26%減少すると予想しながらも、最大1兆円規模の自社株買い計画を発表した。業績予想を「未定」と発表した信越化学工業とファナックも、それぞれ最大5,000億円と500億円の自社株取得限度を設定した。

このような自社株買いの背景には、東京証券取引所や投資家の資本効率改善要求が大きく影響している。東京証券取引所は企業に対し、資本コストと株価を考慮した経営を求めており、それに対する対応状況の公開を要請している。また、アクティビスト・ファンドの圧力も高まっている。三菱UFJ信託銀行によれば、6月の株主総会でアクティビスト・ファンドの提案が過去最多の50社に達すると予想されている。

前期まで高水準の利益を記録し、財務余力が十分であることも、自社株買いの増加に影響を与えている。3月決算基準で、プライム上場企業の現金保有額は3月末で112兆円となり、2008年3月以来、3番目に高い水準である。

三菱商事の中西勝也社長は「資本効率を意識し、適正な水準に資本に調整する」と述べ、信越化学の斉藤恭彦社長は「保有資金をこれ以上増やさず、株価水準を考慮した際に良い機会だと判断し、自社株買いを決定した」と説明した。

自社株買いの動きは大企業にとどまらず、裾野も広がっている。自社株買いを発表した企業の中で、PBR(株価純資産倍率)が1倍未満の企業が約50%を占めている。飼料製造業の中部飼料や化学製造業のカーリットなど中堅・中小企業も自社株買いに積極的に参加している。

自社株買いは、企業が発行した株式を自己資金で再び買い戻すことで市場に流通する株式数を減らし、1株当たり利益を増加させる効果がある。これは資本効率改善につながり、自社株が過小評価されていると判断された場合には株価防衛手段としても活用される。

しかし、過度な自社株買いに対する懸念の声も上がっている。経済産業省の専門家会議は5月末、日本の上場企業の設備投資および研究開発投資が先進国に比べて遅れており、「大胆な成長投資に十分に取り組んでいない」との報告書を発表した。自社株買いよりも魅力的な投資先を見出すことが経営陣の役割であると指摘している。

経済産業省の調査によれば、日本企業による設備投資と研究開発投資(海外子会社投資を含む)は最近10年間、売上高に対してそれぞれ約6%、3%程度にとどまり、成長に苦しんでいるという。これは企業が成長戦略を適切に策定できず、資金を積極的に投資できていないことを示唆している。

自社株買いを発表する企業に対する投資家の目もより厳しくなっている。自社株買い発表後に株価上昇が長続きしない、あるいは逆に下落する企業も現れている。大和証券の阿部健児研究員は「株価は株主還元だけで決まるものではない。最終的には企業の成長性を示すことが重要だ」と強調していると日経は報じた。

梶原圭介
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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