暗号資産リップル（XRP）が最近、強力な偽の上昇トレンドを示したとの分析が浮上している。
16日（米国時間）、XRPは50日および100日の指数移動平均線（EMA）を上抜け、2.27ドル（約329円）近くで終値をつけた。この動きは、短期抵抗線である2.40～2.50ドル（約348円～363円）圏を目指す強気相場への期待を高めた。取引量の急増と相対力指数（RSI）の上昇も、強気転換を裏付けるものと解釈された。
しかし、わずか1日で状況は一変した。XRP価格は再び下落し、2.19ドル（約318円）水準まで押し戻され、50日と100日EMA上での支持の試みは全て失敗に終わった。この動きについて、技術的観点の専門家は「買い手の確信不足と方向性の混乱を示す指標であり、典型的な失敗したブレイクアウトパターン」とみなしている。
この価格反転は単なる調整ではなく、上昇トレンド自体を崩壊させる契機となった。ブレイクアウト時に参入した買い手は損失を抱えるか損切りを余儀なくされ、これにより市場全体の強気センチメントにも亀裂が入った。特に6月に入って3度もテストされた200日EMAの2.09ドル（約303円）が再び支持線として機能する可能性が高まった。
また、現在形成中の価格パターンは「ダブルトップ」形成につながるリスクがある。2.09ドルの支持線さえも崩壊すれば、下落トレンドがさらに加速する恐れがある。実際、取引量はこの日以降大幅に減少し、RSI指標も中立圏から下方に転じた。これは買い圧力の弱まりを意味し、さらなる下落の可能性を示唆している。
暗号資産メディア「U.Today」などによれば、今回の価格動向は一時的な混乱ではなく、強気相場の基盤自体を揺るがす兆候と解釈されている。
XRPが再び2.27ドル以上で取引を再開し、取引量と市場全体の支持を伴わない限り、ボラティリティの拡大と予想以上の大幅な調整の可能性は依然として残されている。