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「中国の“謎の貨物機”3機」がイランへ?レーダー消失、欧州には未到着…「軍事支援」の疑惑が再燃

竹内智子 アクセス  

引用:ニューシス
引用:ニューシス

イスラエルによるイラン攻撃の翌日となる14日(現地時間)から3日間、中国からイラン方面へ向かった貨物機が3機確認されたと、英紙『テレグラフ』が17日に報じた。

飛行データによれば、これらの機体は中国北部を西に進み、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンを通過した後、イラン付近でレーダーから姿を消した。公式の目的地はルクセンブルクとされていたが、欧州空域に入った形跡はなかった。

使用された機体はボーイング747型の貨物機で、軍需物資や政府契約貨物の輸送に用いられることが多いとされる。専門家は、今回の動きが通常の商業貨物輸送とは異なる可能性に注目している。

中国と中東・北アフリカ地域の関係を研究するアンドレア・ギセリ教授は、「中国がイランを支援するとの期待感の中で、こうした貨物の動きは自然と関心を集める」と述べた。両国は米国主導の国際秩序に対抗する戦略的パートナーであり、多極的な国際秩序を支持する立場を共有している。

イランは中国にとって重要なエネルギー供給国であり、1日最大200万バレルの原油を輸出している。ギセリ教授は「現在の政権が崩壊すれば中東全体が不安定化し、それは中国の経済的・エネルギー的利益をも損なう。イラン国内でも中国に支援を求める声が多いだろう」と指摘した。

一方で、専門家らは中国が慎重な姿勢を保っているとみている。イラン・イスラエル間の軍事衝突に関与すれば、米国との関係修復は困難になるためだ。米国はイスラエルの主要な同盟国であり、米中間の貿易対立も解消には至っていない。

ギセリ教授は「中国製の軍事物資が確認されれば、米中関係の正常化はほぼ不可能になる。すでに米国内では、中国に対抗するためにイランを叩くべきだという強硬な意見もある」と述べた。

イスラエル国家安全保障研究所(INSS)のトゥビア・ゲリング氏は「中国が公然と防衛産業向け物資をイランに輸出している可能性は低いが、完全には否定できず、厳重な監視が必要だ」と警鐘を鳴らした。

これらの貨物機が実際に何を運んでいたかは、独立した調査が行われない限り確認できない。その後、一部の機体はトルクメニスタンとイラン国境付近からルクセンブルクに向かったとされるが、欧州空域への進入記録は見当たらなかった。

運航元であるルクセンブルクの貨物航空会社カーゴルックスは「イラン空域は利用していない」と説明したものの、貨物の内容に関してはコメントを拒否した。航空貨物のリストは一般に公開されておらず、危険物や特殊貨物の申告内容に誤りや意図的な偽装が含まれる可能性も否定できない。

実際、中国は過去にも武器を民間用途の物資として偽装し輸出した例がある。欧州当局によって摘発された案件の中には、ドローンの部品を風力タービン部品として偽装していたケースもあった。『テレグラフ』の昨年の報道によると、中国は約10億ドル(約1,454億47万円)相当のドローンをリビアに輸出するため、英国やチュニジア、エジプトに設立したペーパーカンパニーを活用し、原油とのバーター取引を画策していたとされる。

竹内智子
editor@kangnamtimes.com

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