
中国でヒューマノイドロボット産業が急成長を遂げる一方、関連企業が深刻な人材難に陥っている。18日、香港の『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)』によると、中国の求人サイト「智聯招聘(Zhaopin)」が発表した最新報告では、ヒューマノイドロボット向けアルゴリズムエンジニアの平均月給が3万1,500元(約64万2,049円)に達することが明らかになった。
経験5年以上のエンジニアになると、月給は最大3万8,000元(約77万4,550円)にまで跳ね上がり、中国都市部の平均給与の約4倍に相当する。AIやロボット技術を持つ人材に対しては、企業側が市場平均の3倍を超える年収を提示するケースも多いが、それでもなお採用は困難だという。
中国全体で雇用市場が停滞気味な中、ヒューマノイド分野だけは「例外的な活況」を呈している。今年上半期、関連求人の掲載数は前年同期比で4倍以上、応募者数は実に396%増加した。
専門家は「ヒューマノイドロボットの開発には、既存の産業用ロボットよりもはるかに複雑な技術が必要だ」と指摘。「特にAIアルゴリズムや機械設計などの高難度スキルを持つ人材が少なく、企業は高給を提示して争奪戦を繰り広げている」と説明する。
中国の注目スタートアップ「ユニトリー(Unitree)」のCEOワン・シンシン氏は「人が圧倒的に足りない。誰でも歓迎する」と率直に語った。また、「重慶ロボット」のジャオ・トンヤンCEOも「資金は十分あるし、社風もフラットだ。AI人材はいつでも連絡してほしい」と述べ、人材獲得に積極的な姿勢を見せた。