
イスラエルは米軍の爆撃の翌日である23日(現地時間)、イラン中部のゴム州にあるフォルドゥ核施設を再度攻撃した。
イラン準国営タスニム通信は同日正午頃、ゴム地域の当局者の話として「イスラエルがフォルドゥ核施設を再び攻撃した」と報じた。
タスニム通信は「原子力庁(AEOI)関係者の発表によると、市民への危険や脅威はない」とし、「米国が前日この核施設を攻撃したが、大きな被害はなかった」と主張した。
イスラエル軍は直ちに声明を発表し、「フォルドゥ濃縮施設へのアクセスを遮断するため空爆を実施した」と攻撃を認めた。
この日、イスラエル軍はイランの首都テヘランの安全保障関連の主要施設に100発以上の爆弾を投下し、大規模な空爆を継続した。
イスラエルのカッツ国防相はX(旧Twitter)で「ネタニヤフ首相と私の指示により、軍がテヘラン中心部の政権機関を前例のない規模で攻撃している」と明かした。
カッツ国防相によると、今回の空爆の標的には△イラン革命防衛隊(IRGC)関連の準軍事組織バシジ民兵の本部 △政治犯収容で知られるエビン刑務所 △2017年にパレスチナ広場に設置され「2040年イスラエル滅亡」までの残り時間を表示する時計塔 △IRGCの治安組織などが含まれていたという。
テヘラン北部のエビン刑務所にはノーベル平和賞受賞者のナルゲス・モハマンディ(53)ら反政府活動家が収監されており、刑務所側は「施設の一部が損傷したが、状況は制御下にある」と述べたと、タスニム通信は伝えた。
イスラエル軍はさらに「テヘランを管轄するIRGCのサルアッラー司令部、国土防衛を担うサイイド・アッ=シュハダー軍団、テヘランの治安維持を担当するアルボルズ軍団と治安警察などの施設も空爆の標的だった」と付け加えた。
前日、米軍は本土からイランに向かったB-2爆撃機7機のうち6機を使用し、バンカーバスターとして知られるGBU-57を計12発投下してフォルドゥ核施設を攻撃した。
国際原子力機関(IAEA)のグロッシー事務局長は、声明でフォルドゥ核施設の状況について「(米軍が使用した爆弾の)爆発力と振動に特に敏感な遠心分離機を考慮すると、極めて深刻な被害が生じたと見られる」と述べた。