北朝鮮が元山(ウォンサン)葛麻(カルマ)海岸観光地区の開業を控え、公共交通の要所である葛麻駅を新たに改装し、観光客の受け入れに力を入れている。

今月11日、朝鮮中央通信によると、葛麻駅の竣工式が盛大に執り行われたという。今回の改装により、2階建ての駅舎には切符売り場や小売店、広々とした待合室、乳幼児を持つ家族向けの授乳室などが整備された。
北朝鮮は元山・葛麻半島の長い砂浜「名砂十里」を観光資源として活用するため、この地域を観光地区として開発してきた。
2015年5月に着工された元山・葛麻半島の海岸観光地区は、当初2019年4月15日の金日成主席の生誕日に合わせて完成する予定だった。しかし、対北制裁などにより資材調達が困難となり、さらに新型コロナウイルス感染症の影響も重なって工事が全面的に中断された。
その後、昨年7月に金正恩委員長が現地視察を行ったことで工事が加速した。昨年末に金委員長が再訪問し、今月の開業計画が明らかにされた。
北朝鮮は改装された葛麻駅を国際的な観光地として開発し、中国やロシアなどの外国人観光客だけでなく、一部の国内観光客にも開放する方針だ。
最近、「プラネット・ラボス」などの民間衛星企業が撮影したこの地域の画像によると、ビーチに沿って立ち並ぶリゾート施設には、ウォーターパークやトラムの停留所など様々な設備が整備されている。