アマゾン創業者ジェフ・ベゾスと婚約者ローレン・サンチェスが、5億ドル(約723億4,495万円)相当のスーパーヨット上でゴージャスな泡パーティを開催し、話題となっている。パーティはサンチェスの息子エヴァンの誕生日を祝う目的で行われたもので、欧州沿岸を航行中の「コル」号上で週末に行われた。

水着姿のベゾスとサンチェスは、帽子とサングラスでパパラッチの視線をかわしながらも、踊ったり泳いだりして楽しいひとときを過ごした。サンチェスがベゾスの泳ぐ様子をスマートフォンで撮影する場面も確認されている。
サンチェスは元『フォックステレビ』のニュースキャスターで、2019年に離婚後、息子と娘を育てながら航空機操縦士の資格を取得。2016年には航空撮影会社「ブラックオプス・エイビエーション」を設立し、最近ではベゾスが創設した宇宙企業ブルー・オリジンの宇宙船での飛行にも成功している。
ベネチアでの超豪華結婚式と地元の反発
このカップルの結婚式は、6月26日から3日間にわたってイタリア・ベネチアで開催される予定で、ユネスコ世界遺産に登録された都市の中心で豪華に執り行われるとされる。式場はミゼリコルディア教会と推定されており、オプラ・ウィンフリー、ケイティ・ペリー、キム・カーダシアン、ミック・ジャガー、エヴァ・ロンゴリア、イヴァンカ・トランプ夫妻など、約200人の著名人が招待されているという。
招待客は高級ホテルに滞在し、ベネチアの潟(ラグーン)に停泊するスーパーヨットで連日イベントを楽しむ予定だが、こうした計画が明るみに出るや否や、地元市民団体から激しい反発が巻き起こった。

活動家たちは「都市の公共空間を富裕層の私物化に使うな」と批判し、ベネチア各地に「ベゾスにスペースはない(No Space for Bezos)」と書かれたポスターを貼り出した。一部の抗議者は、式当日に教会前の運河を船やゴムボートで封鎖し、陸路も体を張って阻止する構えを見せている。
市民団体代表のマルタ・ソトリヴァは、「このような大規模イベントで街全体が麻痺し、一部地域は立ち入り禁止になる。観光客は増え続け、ベネチアの脆弱さが露呈している」と訴える。国際環境団体グリーンピースもこの抗議に加勢し、英活動団体「Everyone Hates Elon(みんながイーロンを嫌っている)」とともに、ベネチアのサン・マルコ広場で大規模な横断幕を掲げた。
横断幕には笑顔のベゾスとともに「ベネチアを借りるなら、もっと税金を払え」というメッセージが記されており、警察が出動して即座に撤去された。主催者は「格差と気候危機が深刻化する中、地球を破壊する億万長者と、その影響を受ける一般市民の対比は象徴的だ」と批判の声を強めている。
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