30.1 C
Tokyo
2025年07月04日金曜日
ホームトレンドスカートに残されたDNAが語った“犯人の名”…英国の迷宮入り殺人事件に差し込んだ正義の光

スカートに残されたDNAが語った“犯人の名”…英国の迷宮入り殺人事件に差し込んだ正義の光

1967年、イングランド西部ブリストルで独り暮らしの高齢女性が襲われ命を落とした事件。

58年間もの間「闇に葬られた」その事件に、ついに終止符が打たれた。

92歳となったライランド・ヘドリー被告が先日、英ブリストル刑事法院で終身刑の判決を受けた。実に半世紀以上を経ての真犯人特定だった。

事件当時、被害者ルイザ・ダンさん(享年75)の自宅には手のひらの痕が残され、警察は近隣住民1万9,000人の手形と照合したが一致は得られず、捜査は難航。ヘドリーは遠方に住んでいたため、容疑者リストにすら載っていなかった。

引用:BBC
引用:BBC

彼の足取りが明らかになったのは、2012年に別件で逮捕されたことがきっかけ。DNAが登録され、過去の証拠と照合された結果、2023年に事件が再調査されることとなった。

当時の証拠品だった被害者のスカートから採取された体液と、ヘドリーのDNAが一致。かつて1977年にも女性高齢者2人への性的な暴行で服役していた経歴も判明し、被告の過去が一気に浮き彫りになった。

判決では「被告は人間の尊厳を踏みにじった」として、最低20年の服役を前提とする終身刑が言い渡された。釈放されることなく、その生涯を刑務所で終えることとなる。

警察側は「何十年経とうと、捜査を止めることはない」とコメント。被害者の孫娘メアリー・デイントンさんは「母は犯人が捕まらないまま亡くなった。正義を見届けられなかったのが悔しい」と涙ながらに語った。

英国犯罪史上、最も長く未解決だった凶悪事件にようやく「正義の光」が差し込んだ瞬間だった。

関連記事

コメントを書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

モバイルバージョンを終了