
バラク・オバマ元米大統領が、民主党および党員に対し、ドナルド・トランプ大統領に立ち向かうための積極的な行動を呼びかけた。
現地時間11日、ニュージャージー州知事フィル・マーフィー氏主催の資金集めイベントで演説したオバマ氏は、「自己中心的な態度や不満をこぼす姿勢、そして子どもじみた反応はもう終わりにすべきだ。民主党はもっと強くならなければならない」と語り、最近の党の姿勢に苦言を呈した。
オバマ氏は特に、11月に控えるニュージャージー州とバージニア州の知事選を重視。「近道や救世主を待つのではなく、すでに立候補している優秀な候補者たちを全力で支援すべきだ」と述べ、ミッキー・シェリル下院議員(ニュージャージー)とアビゲイル・スパンバーガー前下院議員(バージニア)を名指しで支持した。両氏について「現実的かつ常識的なビジョンを持つ、信頼できる公僕」と高く評価した。
さらに党員たちに向けて「民主党員でありながら『失望して何もしない』などと言っている場合ではない。自ら正しいと信じることのために今こそ立ち上がるべき時だ」と力を込めた。そして「私たちに求められているのは、自分たちの価値観、国、そして次の世代に残したい未来を守るため、ある程度の不便を受け入れる覚悟を持つことだ」と訴えた。
最後にオバマ氏は「この1年半、私たちが責任を果たせば、再び力を取り戻し、この国をあるべき方向へ導く土台が築けるはずだ」とし、民主党の団結と実行力を呼びかけた。
『CNN』によると、オバマ氏はトランプ政権発足以降、発言を控えていたが、ここにきて関税政策を公然と批判し、ホワイトハウスの姿勢が「独裁に危険なほど近づいている」と警鐘を鳴らしている。
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