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「ゼレンスキーは民主主義を脅かしている」ウクライナメディアが異例の批判、政権は”敵対者弾圧”が目的?

梶原圭介 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

戦争のニュースを全世界に発信してきたウクライナの主要英語メディアが、異例にもウォロディミル・ゼレンスキーウクライナ大統領を批判し始めた。

14日(現地時間)、キーウ・インディペンデントは「今、ウクライナの民主主義はロシア式後退の危機に直面している」という見出しの社説で、「ゼレンスキー大統領がウクライナの民主的未来を脅かしている」と懸念を表明した。

同メディアは「ロシアに対抗し生存のために戦っているウクライナが、ロシアと同じ権威主義国家に変わってはならない」とし、「ウクライナの主要独立英語メディアとして、我々はこのような脅威を認識し、暴露する義務がある」と述べた。

さらに「最近起こった一連の事件は、ウクライナの指導部が民主的制度を徐々に回避し、法治を破壊していることを示している」と指摘した。

メディアは特に、ウクライナ屈指の汚職対策活動家であるヴィタリー・シャブニン反汚職行動センター(ACAC)所長に対する司法当局の捜査に注目した。

報道によると、ウクライナ国家捜査局(SBI)は11日、シャブニン所長のキーウ自宅とハルキウの軍事基地を家宅捜索し、兵役回避および詐欺容疑で彼を起訴した。彼が兵役を回避しながら月5万フリヴニャ(約17万7,334円)の軍事手当を受け取っていたというのが司法当局の主張だ。

キーウ・インディペンデントは、司法当局がシャブニン所長を標的にした捜査を行っていると非難した。

シャブニン所長は戦争初期に軍に志願入隊したが、任務中も反汚職活動を続けたため、ゼレンスキー政権の目の敵になったとメディアは説明した。司法当局の主な関心がシャブニン所長の携帯電話である点は、今回の捜査が「正義の実現」ではなく「敵対者の弾圧」を目的としていることを明確に示していると指摘した。

実際、シャブニン所長は10年以上にわたりウクライナの市民社会改革と汚職撲滅のために活動してきた。ゼレンスキー大統領も2019年の大統領選挙時にシャブニン所長と公開会合を行い、汚職撲滅の必要性を議論したことがある。

しかし、二人の関係は急速に悪化し、その後もシャブニン所長はゼレンスキー大統領と対立し、彼に対する批判を続けた。ロシアの侵攻後には、ウクライナ国防省の武器調達における不正を継続的に指摘していた。

起訴後、シャブニン所長はテレグラムで「ゼレンスキーは戦争を利用して腐敗した権威主義への第一歩を踏み出している」と嘆いた。

引用:ウクライナ国家捜査局
引用:ウクライナ国家捜査局

キーウ・インディペンデントは、このように政府の非効率性と腐敗に対して声を上げる行為が「国家の敵」と見なされるのは、指導部が国家の利益よりも自らの生存と安楽を重視する場合だと指摘した。

また、ウクライナ国内で最も「悪名高い」汚職対策活動家に対する弾圧は、ゼレンスキー大統領の黙認、または積極的な許可なしには不可能だと主張した。

さらに「ゼレンスキー大統領の(弾圧)行為は、ウクライナの民主的未来を脅かすだけでなく、国家の崩壊と社会の分裂を見守っているウクライナの敵にとって贈り物となる」と指摘した。

メディアはその上で「もしゼレンスキー大統領がシャブニンに対する弾圧を承認したのであれば、手遅れになる前にその決定を撤回しなければならない」と呼びかけた。

また「自ら承認したものでなければ、弾圧を主導した人物が誰であるのかを詳しく調べる必要がある。その人物はウクライナの国益のために働いていないからだ」と強調した。

キーウ・インディペンデントは、シャブニン所長への標的捜査の他に、国家安全保障・国防会議(NSDC)の武器化も民主主義の退歩を示すと指摘した。

NSDCがウクライナの安全保護ではなく、ゼレンスキー政権の反対勢力を弾圧するための超法規的手段に堕落したという批判だ。

メディアは、ゼレンスキー大統領の主要な政敵であったペトロ・ポロシェンコ前大統領に対する制裁を、NSDCの武器化の典型的な例として挙げた。

キーウ・インディペンデントは「ポロシェンコの行動に議論の余地があり疑わしい点があるかもしれないが、彼は恣意的な制裁ではなく、正式な司法手続きを通じて責任を負うべきだ」と指摘した。

引用:Newsis
引用:Newsis

メディアはさらに「ゼレンスキー大統領は国際的にはウクライナのための武器と支援を確保することに成功しているが、国内でも民主主義制度を守るという重要な義務がある」と強調した。また、「沈黙するG7」に対する批判も加えた。

「かつてウクライナの法治主義と民主主義を監視し、改革を歓迎し、報道弾圧のような反民主的措置を批判していた外交共同体、特にG7(主要7カ国)がシャブニン問題に対して沈黙しているのは驚くべきことだ」と述べた。

さらに、「戦争がウクライナの民主主義を毀損したり、権力の濫用を正当化する口実になってはならない」とし、「選択的正義や政敵弾圧は、ウクライナが目指す国家像と相容れない」と強調した。

キーウ・インディペンデントは最後にこう結んだ。

「我々は常に、この戦争が単なる領土問題以上のものだと主張してきた。『この戦争は二つの世界観、二つの正反対の価値体系の衝突である』という我々の社説の一節は、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州連合(EU)委員長が演説で引用したこともある。この『価値体系』は決して空虚な言葉ではない。少なくとも戦場で血を流しているウクライナの守護者たちにとっては。彼らが血を流して戦っているのは、自由で民主的なウクライナのためであり、権威主義国家のためではない」

梶原圭介
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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