
ドナルド・トランプ大統領は15日(現地時間)、米国のインフレ率は極めて低い水準にあると主張し、連邦準備制度理事会(FRB)に対し政策金利を3%ポイント引き下げるよう要求した。
Newsisの報道によると、同日発表された米労働省の消費者物価指数(CPI)は上昇したものの、トランプ大統領は依然として低水準だとし、FRBへの圧力を続けている。
トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「FRBは金利を3%ポイント引き下げるべきだ。インフレ率は極めて低い」と投稿し、「年間で1兆ドル(約148兆6,966億7,400万円)の節約になる」と述べた。
さらに「CPIは低い。FRBは今すぐ金利を引き下げるべきだ」と強く要求した。
この日に発表された米国の6月CPIは前年同月比で2.7%上昇し、LSEGが集計したエコノミスト予想の2.6%を上回った。これは2月以来の最高値となる。米国のCPIは1月に3.0%、2月に2.8%、3月に2.4%、4月に2.3%と低下した後、5月には2.4%へとやや上昇していた。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比で2.9%となり、予想を下回った。5月は2.8%だった。
前月比では、CPIが0.3%上昇し予想通りとなった一方で、コアCPIは0.2%上昇にとどまり、予想を下回った。
フォックス・ビジネスは、6月のCPI発表を受けて、今月末に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げに対する市場の期待が低下したと指摘している。
CMEグループのフェドウォッチによると、政策金利据え置きの確率は前日の93.8%から97.4%に上昇し、9月の利下げ見送りの可能性も37.4%から42.2%に高まった。
FRBは昨年12月に最後の0.25%ポイントの利上げを行って以降、現在の4.25%~4.50%の水準を維持している。ジェローム・パウエル議長は、トランプ大統領の関税政策がなければ、より早く利下げを実施していただろうと述べていた。
トランプ大統領はパウエル議長に対して利下げを強く求め、辞任を迫っている。パウエル議長の任期は来年5月までだ。スコット・ベッセント米財務長官は同日、次期FRB議長の選出手続きがすでに始まっていることを明かし、パウエル議長が交代する場合はFRB理事職も辞任すべきだと主張した。
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