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2025年07月26日土曜日
ホームニュース中古でも“1億円超え”…東京23区で止まらぬマンション価格高騰、6月は1997年以降最高の「1億333万円」

中古でも“1億円超え”…東京23区で止まらぬマンション価格高騰、6月は1997年以降最高の「1億333万円」

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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東京23区における中古マンション価格が過去最高値を連日更新している。高騰はすでに1年以上続いており、もはや「バブル」を彷彿とさせる水準に達しつつある。

不動産調査会社・東京カンテイによると、6月の平均希望売却価格は前月比2.4%上昇し、70平方メートルあたり1億333万円を記録。専有面積30平方メートル以上のファミリー向け物件を対象とした調査で、オフィスや店舗用は含まれていない。

この価格は、14カ月連続の上昇で前年同月比38.2%増。1億円を超える水準は2カ月連続で、1997年1月以来の最高値となった。

背景には、新築マンションの供給減がある。建築費の高騰や人手不足により新築物件の希少性が増し、中古市場への注目が集まっている。とくに新築を検討していた国内外の富裕層が中古市場に流れ込んだことで、相場を一段と押し上げている。

上昇を牽引するのは、千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷の都心6区。6月の平均希望売却価格は前月比0.5%増の1億6,415万円で、2004年1月以来の最高値を更新した。なかでも中央区の「晴海フラッグ」など高級物件の供給増が相場を後押ししている。

ただし、都心6区では勢いに陰りも見える。前月比の伸び率は2023年7月以来、約2年ぶりに最低水準を記録。過去3カ月の価格上昇幅も縮小しており、転換点の兆しが出始めている。

東京カンテイの高橋正之主任研究員は「買い手が価格の高さに慎重になっている。手が出せないと判断した層が増え、値下げに踏み切る物件も目立ち始めた」と語る。実際、過去3カ月で一度でも値下げされた物件は全体の37.4%に達したという。

流通物件も増えている。6月の都心6区の物件数は3,806件で、2023年9月以来の最多となった。

高橋氏は「暴落の可能性は低いが、2025年後半には調整局面に入る可能性がある」と予測する。

一方、その他の23区エリアでは依然として強気相場が続いている。

城南・城西6区(品川・目黒・大田・世田谷・中野・杉並)は前月比1.7%上昇の8,623万円、城北・城東11区は2.0%増の6,703万円を記録した。これらのエリアでは流通物件が減少傾向にあり、当面は価格上昇が続く見通しだ。

首都圏全体(1都3県)では前月比3.0%増の5,851万円。とくに神奈川県では平均価格が2.0%上昇し、初めて4,000万円の大台を突破した。

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