
米共和党のブライアン・マスト下院外交委員長(フロリダ州選出)は「韓国は米中間で『二股をかける』(play both side)べきではない」と述べ、「米国はこれを侮辱と受け取るだろう」と警告した。米中の覇権競争が激化する中、同盟国である韓国に対して、明確な対中牽制の立場を取るよう求めたものと解釈される。
マスト委員長は24日(現地時間)、米ワシントンDCで「ゴールド・インスティテュート・フォー・インターナショナル・ストラテジー(Gold Institute for International Strategy・GISS)」が主催したカンファレンスにオンラインで参加し、この見解を示した。この発言は「韓米同盟の将来をどう見ているか」という韓米同盟財団のシン・ギョンス事務総長の質問に答える中で出た。
マスト委員長は「(韓国の)一部の人々は米国と中国という二隻の船を同時に支えようとしている」とし、「両方を満足させようとすれば、結局全てを失うことになる」と述べた。また「韓国は中国により近い位置にあり、中国への露出度が我々より高い」としつつ、「米国は世界のどの国も提供できない価値を持つパートナーとして認識されるべきだ」と強調した。
マスト委員長は「4~6人が頭上に重い物を持ち上げる場合、背の高い一部の人がより多くの重さを支え、小柄な一部は自然と少なく支える。彼らは重いものを支えるふりをして呻くが、実際には努力していない。これは国家間の状況に似ている」と例えた。
さらに「我々は最大限の重さを支えようとするパートナーが必要だ」とし、「二隻の船を同時に支えようとする試みは決して上手くいかないだろう」とも述べた。ただし、マスト委員長は自身の発言が韓国だけを対象としたものではないと付け加えた。
アフガニスタン紛争の退役軍人であるマスト委員長は、2010年に地雷を踏み、両足と左手の人差し指を失った。2016年の米大統領選以来、米国のドナルド・トランプ大統領を支持する側近の一人で、外交・安全保障分野でも「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」が適用されるべきだとの考えが強い人物である。
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